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濡れた視線(改定版)
第6章 蛍の求愛
『sensual artist 杉浦 綾子 』官能的なアーティスト、すぎうらあやこ、か…。

パソコンで作られた手作り感満載の名刺に目配せすると、勇矢は若い才能の芽吹きに感動すら覚え、溜池のほとりを一周する帰り際、背中越しに呼び止める聞き覚えのある声に振り返ると、諏訪酒店の店主が満面の笑みを溢していた。

『その節はどうも、助かりました……』 

『お元気そうですね。とんとご無沙汰ですけど、箕田の奥さんもお元気ですか?』

『えぇ、お元気にしていらっしゃいますよ』

『今夜の花火大会、あの屋敷の裏庭から望む景色は最高の眺めでね!生憎私は商店会の付き合いで露店商の真似事。船本さん、せっかくだから一杯付き合ってって下さいな…』

折り畳みのパイプ椅子に手招きされ、焼きそばのパックとともに手渡された缶ビール。その人懐っこい笑顔を前に断れる筈も無く、話題に尽きない店主の話に耳を傾け、思いがけないランチにありついた勇矢。

すっかりご馳走になり、ふと見る腕時計が15:20を示すと、早々に店主への挨拶を済ませ、踵を返すようにマンションへと向かうと、暗く淀んでいた空は嘘のような晴れ間を覗かせていた。

(さぁ、着替えなきゃ…)潤子から贈られた漆黒のビキニショーツに穿き替え、矢絣模様の甚平を纏えば、オール潤子尽くしの装い。

(あとは直観の赴くまま、一回り年上の潤子に身構える必要も無く、自然体で…)と、一息呼吸をつき、裏庭に続く竹垣戸を潜った勇矢。

『潤子さん、こんばんわ。勇矢です!』あっと言う間に縁側に辿りつき、既に蚊帳が張り巡らされた寝室を前に、ひと際元気に声掛けする勇矢。

(少し早かったか?)と、15:45を示す腕時計を一瞥すると、かけ流す湯水の音色とともに、浴室に残響する潤子の声が、勇矢の耳孔に届けられていた。

『勇矢さん…?どうぞ入って、応接のソファーで寛いでいて…』

脱いだスポーツサンダルを縁側に揃え、入浴中の潤子を他所に張り巡らされた寝室の蚊帳を潜り入った勇矢。寝室の隅に畳み置かれた2組の組布団を目に留めれば、一気に怒張してみせる自分のぺ〇スを尻目に、しれっとした表情でラタンの衝立を掻い潜り、応接室のソファーに腰を据えた。

やがて10分位は経ったのだろうか?紫陽花が散りばめられた浴衣にほんのり上気した横顔を浮かべ、ひと際色っぽい潤子がその姿を魅せていた…。
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