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濡れた視線(改定版)
第6章 蛍の求愛
『だ、大丈夫…?』肌蹴た浴衣もそののままに、必死に呼びかける潤子。
注がれるままに呑み干した純米酒が祟り、いつの間にか意識を失っていた勇矢。
(私がいけなかったのね…)と、胸の内で詫びる潤子は2組の夏布団を忙しなく組み敷くと、肌蹴た甚平もそのままに、大の字に伏せた勇也を何とか組布団へと引きずり込ませていた。

やがて寝息をたて始めた勇矢の傍らに横たえると、2匹の源氏蛍が尾を光らせながら迷い込み、群青の闇の中で睦み合うように舞うその姿は、勇矢との求愛を祝福するかのようにも感じられ、未だ膣壁に遺る勇矢の余韻を押し殺し、檜の桶に汲めたお湯でタオルを絞り、愛液塗れのペ〇スを丹念に拭うと『ピクッ、ピクッ』と、反応して見せる勇矢が堪らなく愛おしく、勇矢がもたらした快楽の火種をその躰に遺し、眠れぬまま目を閉じた潤子は、一晩中勇矢を見守っていた。

チチッ、チチッ、いつしか小鳥達の囀りに揺り起こされ、傍らに眠る潤子に安堵しつつ、情けない失態を見せてしまった自分を蔑めば、時刻は既に土曜の06:30を示し、肌蹴た甚平を翻しながら、浴室へと開け入っていた勇矢。

窓越しに望む白じむ空を眺めながら、額に浮かぶ汗と共に、潤子に恥をかかせてしまった自分を責めつつ、早々に浴室を後にすると、脱衣場に続く引き戸を開けた。

すると両手に大判のバスタオルを携え、帯も着けずに、全裸に浴衣を羽織っただけの潤子の姿があった。『えっ?』と、驚きを隠せぬまま茫然と立ち竦む勇矢の背中に周り、その背中に啄むような口づけをすると、汗の滲む勇矢の背中を丁寧に拭い始めていた…。

『夕べは・・・』と脱力したように頭をもたげた勇矢。

『うぅん、何も気にしないで?飲ませすぎた私が悪かったし、私こそはしたない声をあげてしまい、呆れたり退いたりしてない? 私 あと一歩の処まで達してて、だからその…』と、その背中を拭う手を止め、勇矢の尻を左手の指先で割き広げ、細長い中指をアナルにあてがうと、ぐっとその奥へと潜らせていた…。

瞬時に反応を示すぺ〇スが背中越しに延びる潤子の右手に捉えられ、粗く弾ませる呼吸を勇矢の背中に浴びせながら、愛でるように優しく扱き始めた潤子。

『貴方に愛された女は、さぞや悦びを感じたことでしょうね…』と、潤子は勇矢の正面に周り、当然のように跪いて見せた。
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