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濡れた視線(改定版)
第6章 蛍の求愛

『淫乱。凄く素敵な響きだよ、そこには嘘の無いありのままの君が映るから…』

『そんな素敵な言い方で、あぁあっ!気持ちいぃ…!貴方って全てが最高よ』

潤子は勇矢の返答を耳にするなり、乳房に沿わせていた両手を勇矢の胸板に置き替えると、そこを支点に、より一層激しく腰を振り下ろしていた…。

と、その瞬間。簀戸に隔てられた庭先で、何かが蠢く気配を感じた勇矢。

『しっ!静かに、誰か庭先を嗅ぎまわってるよ…』

『ズチュッ、ズチュッ、き、気のせいよ。ズチュッ、ズチュッ、あぁあっ…!』

奥さ~ん、おはようございます!建具屋の二瓶です。すっかり呆けちまって、置き忘れてた縄梯子を取りに来たんで。あれっ?何だい朝っぱらから留守かい…。親方、そんなにガタガタさせちゃ、ご近所に怪しまれますって!判ってらぁ、全く朝っぱらから何処にいっちまったんだよ…。

『ズチュッ、ズチュッ、ズチュッ、あぁあっ!あと少しで逝きそうなの…』

『でも簀戸を揺すってる、様子を見て来るから…』

『ズチュッ、ズチュッ、だ 駄目。動かないで!簀戸は施錠してるし、あの人達は出入りの建具職人なの、このまま放って置けば直ぐ帰るわ!ズチュッ、ズチュッ、ズチュッ、ズチュッ、ズチュッ、嗚呼あっつ! い 逝っちゃう……』

勇矢への肉欲を思いのほか貪り、その肉体に潜めていた性欲をあからさまに体現してみせた潤子。昨夜から一睡も出来ずにいたせいか、勇矢の胸元に前屈みに伏し、絶頂に達した安堵感も手伝ったのか、その胸元で寝息を立て始めると、勇矢は潤子の黒髪を優しく手梳きながら、いつしか勇矢自身も深い眠りの淵へと堕ちていた。

(んっ?何処からか聞こえる物音…)眠りの淵から時空へと戻りかけ、そしてまた引き戻される不確かな意識の片隅。微かに聞こえる物音を鼓膜に感じ、それが徐々に鮮明に聞こえて来るのを覚えると、飛び起きるように目覚めた潤子。

『んっ?どうかしたの…』と、その衝動で目覚め、起き上がろうとする勇矢を制し、潤子は慌てて浴衣を着直すと、寝室の蚊帳を潜り抜け、そっと歩み寄った簀戸の簾(すだれ)越しに、物音のする庭先の様子を伺っていた…。

(な、何なの?諏訪酒店の店主じゃない…)そっと息を殺して見守っていると、四合瓶と思しき酒瓶と、何やら重そうな紙袋を縁側に並べ、額の汗を拭う店主の姿が見て取れていた。
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