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濡れた視線(改定版)
第6章 蛍の求愛
『おまたせぇ…!お腹すいたでしょう?』と、脱衣場から寝室に戻った勇矢と出くわすように、長手盆を両手に満面の笑みを溢す潤子が再び寝室に姿を見せると、つい今し方まで見せていた浴衣はパイル地のアスレチックショーツに替わり、襟ぐりがたっぷりと開いた共生地のタンクトップが、ノーブラの潤子の乳房を優しく覆っていた。

『これね、れっきとした盛岡産のものなの、凄く美味しいから早く食べて!』と、勧められるままに食す冷麺は、先程まで塞いでいた勇矢の想いを一気に吹き消すかのような旨さで、デザートに添えられた夕張メロンも、精魂尽きそうな勇矢に極上な甘味補給となっていた。

『勇矢さん、生真面目でしょ?』と、互いに完食したブランチの後、潤子は勇矢が畳み直した組布団を目にし『そういうとこ 好きかも…』と続けた。

『夏休みも明日の日曜で終わりね…。月曜からは忙しくなるの?』

『僕らみたいな士業と呼ばれる人種って、時間の制約も拘束も無いんですよ、自由に何処へでも行けるし、数時間で仕事を終える日もあれば、徹夜になる日だってある。対価は労働時間じゃなく成果報酬で、フリーランスみたいなものですから…』

『逆に大変な仕事じゃない、自己管理も自己責任も付き纏うでしょうし…』

『それは経験上慣れっこですから…。ところで話は変わりますけど、昨日今日と薄荷(ハッカ)湯を経験させて貰いましたけど、最高な湯ですね!今でも肌がさらっとしてて…』

『本当に?勇矢さんなら何時でも銭湯代りに使って貰って構わないわ!』

『潤子さん、そんなこと言うと本当に毎日来ちゃいますよ?』と、お互いに渇望し合った男女関係に陥り、肉欲を貪り合う時間に反し、お互いを思い遣れる時間を共有した2人。

(な、なんだろう?根本から亀頭に向け、血潮が流れ込んでくるような疼き…)ブランチを完食し、僅か20分程のインターバルを摂った今、再び精気を蘇らせるかのように、勇矢のビキニショーツの下でムクムクと漲りを見せ始めていた。


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