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甘い復讐
第4章 公開処刑 1日目
「派手にイったな。」

ぐったりしているサラを見て、アルバートは満足そうに言った。

日は傾き、サラの姿を、まるでスポットライトのように夕日が照らす。


美しかったプラチナブロンドの髪は、血で濡れ、べっとりと身体に絡み付き、身体はどこもかしこも血塗れで、失血のため、ゾッとするほど青白い。

ただ、ズタズタにされた腹の傷は、ずいぶん再生が進み、殆ど治っているように見える。



時折、さっき派手に果てた影響で、下腹部をビクッ、ビクッと痙攣させてはいたが、サラは辛うじて意識を手放さないでいた。


「はぁ、はぁ、、、
お、お願い…。
もう、殺して…。
お願い…。」


苦しそうに肩で息をしながら、アルバートを見つめ、懇願する。




「さて。今日はもう遅い。また、明日だ。」

「…?!」



サラに取っては、絶望でしかなかった。
今のサラに取っては、死刑宣告より、残酷な一言だった。

明日…?
まだ、続くの??


そして、
「ああそれと。」
と、言って少し微笑んだあと、
「明日まで、ゆっくり休めるとは思わない方が良い。
きちんと夜の準備もしておいてやったからな。」
と続けた。


サラの瞳から、大粒の涙が溢れる。

死にたい。
こんな、理不尽な絶望から、早く逃れたい。
早く終わらせて、楽になりたい…。



アルバートは、その様子を見て、冷たくニヤリと笑うと、

「皆、このしぶとい吸血鬼の処刑は明日に続く。今日はこれで終了とし、明朝10時に再開だ。」


まだ続くのか…。
この腹に刺さった銀の剣を、心臓に突き刺してくれるだけで終わるのに…。


アルバートが合図を出すと、床が下がり出し、下がりきったところで天井がパタンと閉じた。




舞台の下の部屋は、ランプが何個も灯され、昼間のように明るかった。


これから、サラの長い夜が始まる。
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