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第7章 新入生

皆さんは覚えているだろうか？
以前この寮にいた1号室の彼を。
彼がパソコンに保存しておいたあの撮影画像が
流出してしまったのである。

あの一件が、のちのちの加奈子の生活を、再び
どっぷり淫乱な生活へと、戻してしまう事になろうとは
思いもしなかった。

ここ1年間、加奈子なりに我慢した。
頑張ってやり通してきた。

自分の信念を貫こうとし、たまに挫けそうになり
挫折しそうになったが耐えた１年。

ようやくその芽を結ぼうとした矢先の出来事だった。
既に、あの頃の寮生たちは、卒業し、それぞれ社会に散らばっていった。

心の葛藤と戦いながら過ごしてきた彼女にとって長かった日々。
良妻賢母？子供はいないが、良い妻を演じてきた。

淫乱極まりなく過ごしてきた日々が嘘のように、ふつうに、平常心を装い、彼女の中でも過去が薄らいできた。

【なんであんなんバカだったのかしら？私。自分でも恥ずかしくなる。】

彼女自身、手持ちにあったROMは全て廃棄、寮生の持っていたものも没収し、処分。

流出してしまったものは諦めたが、顔出しはしていないので、気落ちする事はない。

そんな事がありながも、何事もなく無事平穏な日々が
流れていった時に加奈子の知らぬとこで、流出事件が起きていた。

あの1年前、1号室の彼は、部屋に戻るとパソコンを立ち上げ画像処理。
確認後、パソコンに保存してしまったのである。

そのパソコンを彼が処分するかしておけば良かったのですが。