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また桜は散り過ぎて
第8章 他人の感覚
「町田さんのタイプじゃない感じ・・悪い意味じゃないよ、ただなんとなく・・
もう少し違うような・・激しいタイプより物静かな人の方がしっくりくる気がして・・
あ、これは完全なる私の感覚だから」
少し、いやかなり驚いた。
まるで今の私の状況を見透かされているようで、一瞬ブルッと体が震えた。
「ごめん、気にしちゃった?」
「え、いえ、大丈夫ですよ。・・片桐さんの言う事、なんかわかるっていうか・・」
「なによ、わかるって、自分のことなのに。
でもさ、意外と他人の方が冷静に見てくれたりするからね」
さすが先輩、と持ち上げると片桐さんが、まあね、と胸を張って笑った。
ホームに電車が滑り込む。ドアが開く前に、
「本気ならがんばりな」
そう言い残して片桐さんは、二つ手前の駅で降りて行った。
もう少し違うような・・激しいタイプより物静かな人の方がしっくりくる気がして・・
あ、これは完全なる私の感覚だから」
少し、いやかなり驚いた。
まるで今の私の状況を見透かされているようで、一瞬ブルッと体が震えた。
「ごめん、気にしちゃった?」
「え、いえ、大丈夫ですよ。・・片桐さんの言う事、なんかわかるっていうか・・」
「なによ、わかるって、自分のことなのに。
でもさ、意外と他人の方が冷静に見てくれたりするからね」
さすが先輩、と持ち上げると片桐さんが、まあね、と胸を張って笑った。
ホームに電車が滑り込む。ドアが開く前に、
「本気ならがんばりな」
そう言い残して片桐さんは、二つ手前の駅で降りて行った。