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アネキと俺の性事情
第4章 ライバル
ある日、起きてはいけない出来事が起きてしまったのだった。

何と、アネキが深夜遅く酔っ払って実家に帰って来たのだ。

深夜0時過ぎに玄関のチャイムを鳴らすなんて、非常識にも程がある・・!

両親も寝ているこんな時間にいったい誰だ・・?

プンプン怒りながら、俺は玄関のドアを開けたのだった。

すると、そこには酔っ払って今にも倒れそうなアネキがいた。

「へ・・?ァ、アネキ・・?」

驚いた俺は、アネキを支えてやりながら、家の中に上げたのだった。

「アネキ・・いったいどうしたんだよ・・?」

「アハハ、間違って実家に帰って来ちゃった・・」

アネキはどうやら確信犯らしかった。

(旦那とケンカでもしたのだろうか・・?)

そんな事を考えながら、とりあえずアネキに水を一杯飲ませてやった。

「ケンカでもしたのかい・・?」

「違うわよ!酔っ払って帰る家を間違えただけ・・」

アネキは手を振って笑いながら否定する。

「アネキの部屋はそのままにしてあるから、今日は泊まっていく・・?」

俺がそう聞くと、アネキは何度も、うん、うんと頷いたのだった。

アネキを背負って階段を上がりながら、俺は懐かしさを覚えていた。

この重さ、この温もりがアネキの存在そのものだった。

苦労してアネキを部屋に運び、掛け布団を退かしてベッドに寝かせた俺は急に懐かしくなった。

(そうなんだよな・・!数ヶ月前までは、毎週金曜日になるといつもこうだった・・)

(ん・・?待てよ、今日は土曜日じゃん・・?)

俺は今日が土曜日な事に気付いたのだった。

「アネキ、今日は土曜日だぜ・・なのに・・」

「今日は幸恵と飲んでたのよ・・!」

俺はドキッとした。

幸恵さんの名前が出たからだ。

「だ、旦那には言ってあるのかよ・・?」

「大丈夫・・!ちゃんと実家に泊まるって言ってあるから!」

アネキは俺との問答が煩わしくなったらしく、布団を被ったのだった。

「チェッ・・わがままな奴!」

俺は自分の部屋に引き上げていったのだった。


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