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恋とエロス
第4章 手の届かないひと

 翌朝、匡とともに迎えの車に乗り込んだ私は、小さなバッグしか手に持たなかった。

 起きてからベッドを出るまでの間、珍しくしつこくねだられ、帰省の荷物は置いたままにして行こうと言われたのだ。



「俺がいる間、万結もここにいてよ」

 匡がそう切り出したのは、目覚めてすぐのことだ。

 私は裸のまま、情事のなごりの気だるい疲れが抜けず、なかなか起き上がれずにいた。

「私がそうしたいって言ったって、家族は聞いてくれないと思う」

「万結からじゃなく、俺から言うし」

 断られるはずがないと思っているらしい。

「じゃあ、そうして」

 たぶん祖父は、悠斗のように無条件で応じはしないと思うが、三条の御曹司の要求を断らないだろう。

「そういえば先輩、昨夜のあれ! 私びっくりしたんだからね」

「ああ、夜伽のこと?」

 匡は可笑しそうに目を細めた。

「前にそういう接待されたことあったから、言うだけ言ってみただけなんだけど、あんなにあっさり差し出されるとはね」

 さらっと、とんでもないことを言う男だ。

「で、このまま最初の約束通り、ただの先輩後輩ってことでいいの?」

「……いい」

 匡と継続的な肉体関係にあるということは、家族、とりわけ祖父には知られたくない。夜伽の相手ということなら、一時の関係で済ませられるかもしれないが、親密な仲だと思われてしまうと、とても面倒なことになる。
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