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先輩!彼氏にしてください!
第11章 先輩!彼氏にしてください!
していいよ……?
意味も分からず、ただただそのエロい響きに期待が膨らむ。
ただ、変に誤解して嫌われたくないし、慎重になりながら、分からないとばかりに顔を顰めていると、ほのか先輩が顔を真っ赤にしてまた最強の上目遣いで僕のことを見てきた。
「自分で言ったんでしょっ……授賞式が終わらせたらっ……彼氏としてっ………」
ほのか先輩の言葉を聞きながら、自分が夜先輩に言った言葉が脳内で重なる。
─────────── 授賞式が終わらせたらっ……彼氏として、
「とびっきりのキスを……」
「っ………なに、覚えてるくせに言わせないでよっ…」
目線を逸らしたほのか先輩の仕草に胸を高鳴らしながら、僕はまたほのか先輩の頬を両手で掴む。
「…………ごめんなさい、待たせていたんですね」
「っ……別にそういう訳じゃなくてっ…────」
「──── ほのか先輩、本当に、本当に……僕はあなたのことが大好きです」
その綺麗な瞳の奥を見つめながら、僕は言葉に想いを込める。
いつもほのか先輩は僕の瞳を綺麗だと褒めてくれるけど、ほのか先輩の瞳だって、本当に輝いてて吸い込まれそうなくらい綺麗だ。
「彼氏として……キス、しますね」
そう言って唇を近付ける。
あと少しで重なり合う、その瞬間、ほのか先輩が「あ、の…」と声を漏らした。
「………今さら、止めるの、なしです」
「……じゃ、じゃなくてっ…」