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先輩!彼氏にしてください!
第12章 欲求不満な彼氏彼女

放課後、まだお腹いっぱいなのを感じながら、もさっと席を立つ。
それと同時に、すかさず目の前に現れた谷川くんにびっくりした私は、倒れ込むようにして再びイスに座った。
「ほのか先輩っ…!」
「っ…び、びっくりしたっ……急にやめてよ!」
「すみません」
ニコッと笑った谷川くんが、途端にキラキラしたオーラを纏って見える。
この子が私の『彼氏』だなんて、何だかやっぱり慣れない。
「………お弁当、取りにきました」
「え、あ、あぁ」
肩に掛けていた鞄を再び机の上に置く。
そして、中に入っているお弁当を掴むと、突然谷川くんに耳を触られたのでビクリと体が震えた。
「…っ……な、なにっ……」
「あ………いや、髪が邪魔そうだったので」
逆に驚いたような様子の谷川くんの瞳から視線を逸らす。
ちょっと手が耳に触れたからって、大袈裟に反応してしまったことが恥ずかしくて私は俯きながら、再び鞄を持つ。
「あの……いいよ」
「何がですか?」
「お弁当。作ってもらって、しかも空のお弁当洗わずに返すとか、変だし……」
「……?? 何が変なんですか?」

