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Memory of Night 2
第9章 臨時ポールダンサー

 入ってきていきなりショーで女性が吊るされていたり、テーブルの下で触り合ってるカップルがいたり、一夜のアブノーマルなプレイのお誘いなんか受けたらその時点で帰りたくなってしまうだろう。
 もしかしたら、それを見越して今日呼び込みに行っているのかもしれない。
 三人共お酒は飲めるらしい。もともと居酒屋を探している時に声をかけられたのだという。オススメのお酒を聞かれ、宵はカシスオレンジをテーブルに置いた。誰もが知っている癖のないお酒だからだ。好む女子は多いだろう。
 その後も亮は次から次へと新規の客を連れてきた。暇だった時間が嘘のように忙しくなり、春加のポールダンスを見ている暇も土方に構っている余裕もなくなった。
 途中から春加もフロアに加わった。服装はポールダンスをしていた時のまま、どこから出してきたのか簡易なエプロンのみつけている。もともと腹や足など丸見えの格好だったので、その上にエプロンはなかなか過激だった。これもサービスの一環なのかもしれない。
 まるで裸エプロンだ。客たちの視線を浴びると、春加は艶やかな笑みを返した。ポールダンスに一言二言の感想をもらえば、丁寧に礼を言った。
 そして宵が上がる頃には、すっかりいつもの金曜日の客入りに戻っていた。
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