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Memory of Night 2
第10章 嫉妬
「そんなに彼女といたいなら、好きにしたらいいよ」
「だから、そうじゃないって……」
「本当はドライブじゃなくて、ハル姉の話が本当なんじゃないの? ラブホに行って、ヤッた? 彼女、エロい格好してたもんね。歳上の女性とのセックスは楽しかった? 興奮し……」
「いい加減にしろ!」
宵が声を荒げる。
同時に両肩を掴まれ、気付いた時には晃の体はソファに押し倒されていた。
めったに大声をあげることのない宵の剣幕にも驚いたが、この体勢にも同じくらい驚いた。
すぐ目前に、宵の整った顔がある。
「……そんなに、俺の話が信じらんねー?」
見慣れた灰色の瞳は、怒りと悲しみを合わせたような複雑な表情をしていた。
そんな顔をされると心が痛む。晃は言葉に詰まり、宵の問いかけに何も答えられなかった。
「そうじゃない、けど」
長い間をあけて、ようやくそれだけを絞り出す。
宵は晃の上に馬乗りになった体勢のまま、晃のワイシャツのボタンに手をかけた。晃も宵と同じように、まだ高校の制服姿のままだ。
全て外され、下に着ていたティーシャツも上までたくしあげられる。
唐突な行動の意味が理解できず、晃の頭にはハテナマークが浮かんだ。