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Memory of Night 2
第11章 懐かしい記憶

「……はい」
「宵、明日のバイトだけどさ、あたしポールダンスの練習するんでバー休むから、明日だけタクシーで来てくんない?」
「もうずっといーよ、送り迎えは。今度からチャリで行く」
「あ、持ってんだ、面接の時無いっつってなかった? あたしが嫌でわざわざ買ったんか?」
「借りたんだよ」
「はいよ、ならオッケー。来週のおまえのシフトは月水金日だな、よろしく。じゃ」
宵が返事をする前に、すでに通話は切れていた。
「……なんなんだよ」
なんて一方的で、横暴な電話なんだろうと思う。
ドライブで連れまわされたことや、晃に変なことを吹き込まれたこと。それなりにむかつきはしたが、とうの本人はまるで悪びれない様子で通常運行だった。
「電話、ハル姉?」
戻ってきていた晃が、タイヤに空気入れをセットしながら聞いてくる。まずは後輪から入れてくれるらしい。
「うん。明日送り迎えできないって話と、来週のシフト言われただけ。もうチャリ借りるからって言って送迎断ったよ」
「……わざわざ日曜に?」
「思い出したんだろ」
「ふーん」
晃は春加が自分に好意を寄せているのではないかと勘繰っていたが、それは絶対に無いだろうと断言できた。

