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Memory of Night 2
第17章 台風接近

笑顔で会釈し、明の叔母は廊下の奥へと消えていく。すぐに叔父らしき男性も現れ、大漁の魚にびっくりしつつも軽い挨拶を残し、クーラーボックスとバケツを運んでいった。
「なんだか忙しくさせちゃった? 夕飯作るのも手伝おうか?」
晃が口を開くと、明はぶんぶんと首を振った。
「いいっていいって、そこまでしなくて。今日は台風の影響もあってお客さんほとんど居ないって言ってたから大丈夫だと思う。魚いっぱい捕ってくれただけで充分! お風呂こっち、順番にどうぞー」
浴室に案内され、四人は順番にシャワーを浴びた。夕食作りを手伝いに明は台所へと向かい、部屋には宵、晃、大山の三人が残ったのだった。
「あいつ、マジで元気だな」
ふいに宵が呟く。ここには居ない明を指しての言葉だった。
「明ちゃんはちょっと頑張りすぎちゃう癖があるね」
と晃。
「また帰る頃体調崩さなきゃいいけど。文化祭の時みたいにさ」
大山も心配そうに呟いた。
三人は一度顔を見合わせ、ふいに宵が立ち上がる。
「やっぱちょっと手伝ってくるよ、夕食作り。ついでに大山のあれ、探ってきてやるよ」
「……『あれ』?」
晃が立ち上がった宵を見上げ、首をかしげる。
宵は頬を真っ赤に染める友人の顔を見やり、にやりと笑った。
「晃、大山の恋愛相談乗ってやって。おまえの得意分野だろ?」
「えっ?」
驚いて顔を上げる大山。
ほぼ面識の無い二人には荷が重そうな話題を投下して、宵は部屋を出て台所に向かった。

