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Memory of Night 2
第4章 新たな波風

「ねえ、あなた男の子?」
「はい」
「すごく綺麗な顔立ちをしてるのね。どっちなんだろうって気になってたの。歳は?」
「二十歳です」
「大学生?」
「ええ」
「じゃあバイトなのね。ここで働く曜日は決まってるの?」
「いえ。でも、イベントがある日はだいたいいます」
「人手がいるものね」
「わたしその日を狙って来るわ」
「あたしも」
「ありがとうございます。お待ちしています」
宵はいつもよりも深々と頭を下げて、その場を去った。
同じタイミングで明かりが消え、ステージの照明が点く。現れたのはレザーの衣装に身を包んだ女性二人組だった。一人は黒、もう一人は赤。デザインは一緒で、大事な部分以外隠す気がなさそうな、かなり露出度の高い衣装だった。
春加からちらりと聞いた話によれば、彼女たちは一卵性の双子らしい。確かに、見分けがつかないほどそっくりだった。
演技は黒いレザーの女性から始まった。
客たちの視線がステージに集まったのを一瞥して、宵は一度カクテルの補充に戻ろうとした。
が、突然尻を触られ、驚いて振り返る。その顔に思わずげんなりした表情を向けてしまいそうになるのをぐっとこらえ、軽く会釈した。

