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Memory of Night 2
第4章 新たな波風

「じゃ、働くのは宵のみで。アレな店だけど、昔より店内のルールは徹底してるから安心してな。宵の仕事はドリンクと料理運びと、たまにちょっと片付け手伝わせてるくらい。もちろんショーにも出させないし、お触りもなし。客と個人的に会うのも連絡先の交換も禁止。もし変な客に絡まれそうになってたら、スタッフ一同助けに入るから。そこは徹底してるから、安心して宵預けてね」
(八割がた嘘じゃん)
ショーには出ろと勧誘されるし、お触りも普通にされる。緊縛プレイ大好き親父に絡まれてても助けは来ないし常連でなかなか出禁にできないから上手く切り抜けてと言われる始末。
それでも、春加は口が上手く説得力もあるので宵は黙っていた。
晃が納得してくれるなら、もうなんでも良かったからだ。
晃はしばらく表情の読めない顔で何も言わなかったが、やがて頷いた。
「ーーいーよ、俺がとやかく言うことでもないしね。ハル姉の顔に免じてバイトは応援するよ。ただ」
車の窓に片手をつき、春加の鼻先に顔を寄せて、宵には聞こえないような囁き声で脅すように告げた。
「もし万が一宵に何かあったら、あんたも店も許さないよ。俺が潰す」
「……こわ」
そのままにっこりと会釈をし、晃は宵の手を引きアパートの中へと入っていった。
「晃のやつマジでなんかしてきそう。宵の周り、スタッフ増やそうかなあ」
春加は頭を悩ませながら店へと戻っていった。

