この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night 2
第40章 罪

 亮は堪えきれないとばかりに噴き出した。はっはっはっ、と声をあげて笑う。

「……そんなふうに思ってたんだ。ナンパだと思ったのに店までついてきたのか、ハルちゃんは」

 むっとしながらも、千鶴は素直に頷いた。
 亮は再び声をあげて笑ったが、否定はしなかった。

「僕基本直感型だから。ハルちゃんを見かけた時、一緒に働いてみたいって思ったんだよ。だから僕からポイなんてしない」

 そこまで言って、でも、と付け加える。

「ーー君がここを出ていきたくなったら、いつでも辞めていい。もっと健全な店はいくらでもあるよ。陽のあたる場所がハルちゃんには……」
「ここがいい」

 千鶴には一つも迷いはなかった。ここで働きたい。亮のそばにいられるなら、それだけでいい。
 亮は困ったように一瞬笑みを見せた。

「はい、じゃあ仕事戻って。あと、一応雇用主だからね。店では僕に敬語使ってね。あとマスターって呼ぶこと」
「はいはい、マスター」
「OK。僕も店にいる間は春加かハルちゃんて呼ぶから」
「ーーここの外でも、ずっと『春加』でいいです。あたしの本名なんて忘れてくれていい」

 亮はわずかに、切れ長の瞳を見開いた。理由は聞かずに、黙って頷いてくれた。
/735ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ