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Memory of Night 2
第41章 タイムリミット

 各々の道具で穴を掘る者とバケツ等を使い掘った土や石を脇に運び出す者、みんなそれぞれ分担し、洞穴を掘り進める。

「すごい人数、集めましたね……」
「……俺が頭を下げたわけじゃない。ハルちゃんの名前を出したら、ここに来てくれた人たちは自ら名乗りでてくれたよ。みんなバーの常連なんだ」
「え?」

 晃は驚いて亮を見た。
 だがすぐに納得し、頷いた。
 土方は屋敷に、撮影のためのスタッフ以外に店で仲良くなった常連も呼んでいると言っていた。
 ローズによく来る客なら、春加とも昔ながらの馴染みなのだろう。
 ーー彼女の無事を願う人々がこんなにもいるのだ。

「愛されてたからね、お客さんにはずいぶん。可愛がられていたよ。君はハルちゃんあまり好きじゃないかもしれないが」

 ずっと険しかった亮の顔が、わずかに綻んだ。

「確かにあまり好きではないですけど、無事でいてほしいって思ってますよ。二人無事に助け出したい」
「もちろんだ」

 亮も頷いた。
 その直後だった。遠くの方でエンジン音が聴こえた。徐々に大きくなる。どうやら登ってきた雑木林の下の方からのようで、洞穴の入り口付近で作業をしてきた全員が目を凝らして後ろを振り向いた。
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