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Memory of Night 2
第41章 タイムリミット

地震が再びおきたのかと思った。今度洞穴が崩れたら、確実に終わる。宵は土壁から離れた。
だが、違った。すぐに音も振動も止み、数十秒の間を空けて再び衝撃。それはどうやら、目前の土壁のみらしい。重機か何かだろうか。洞穴の向こうで誰かが救出作業をしてくれているのか。音も振動も、土壁に穴を空けようとしてくれているためではないかと、痛む頭で考える。
何度かの音のあと、壁の向こうからわずかな明かりが見えた。
月明かりのようだった。小さな穴から漏れる淡い光が、暗闇を照らす。その直後、強烈な光が目を射した。
「宵……っ! そこにいるのか!? 宵……!」
聞き慣れた声に、宵はばっと顔をあげた。
光から目を庇うように左手をあげた。どうやら懐中電灯の光らしい。確かにそこには外に繋がる穴が開いていて、穴の向こうには晃がいる。
「宵……! 無事か? 怪我は?」
大丈夫、と答えようとして、上手く舌がまわらなかった。全身が痺れているようで、力が入らない。代わりに首を振った。命に関わるような怪我はしていない。それを伝えるためだ。
「ハル姉も、無事?」
こくりと、頷く。そうであってほしいという意味もこめて。

