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Memory of Night 2
第42章 入院生活

 晃の腕は心なしか震えているような気がした。普段の余裕げな態度と違い、そんな姿にも以前入院した時のデジャブを感じ、宵はつい笑みをこぼす。

「……あれ、今日大晦日じゃね? 今日の午後帰るんだよな? だからその前に会いにきてくれたわけ?」

 関東に戻るための新幹線の切符は、千鶴が買っておいてくれていたはずだ。もともと撮影旅行は二泊三日だった。
 結局撮影どころではないし、宵も千鶴も入院になってしまったため一緒には帰れないが、他のローズの面々はその新幹線で帰るはず。いや、もろもろ事後処理などもあるだろうし、マスターの亮は残るかもしれないが。
 だが、晃からの返事はしばらくなかった。
 宵を抱きしめた腕はそのまま、やがてゆっくりと口を開いた。

「……いや、俺はまだ帰らない」
「え、なんで? 帰れよ、受験だろ? 年明けてすぐ共通試験じゃん」
「受けない」
「はあ!?」

 今度こそ驚いて、病院ということも忘れ宵はつい大声で返してしまった。

「何ふざけたこと言ってんだよ? 今までなんのために勉強してきたんだ!」

 隣で晃の努力を見てきた。特にここ一年、希望の大学に受かるため、勉強漬けだったはずだ。確かにもともとの頭が良いのは確かかもしれないが、その裏で人一倍頑張っていた姿を知っている。
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