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Memory of Night 2
第42章 入院生活

 だが、深刻な気持ちになってもどうしようもないことだ。宵はあえて笑い飛ばした。

「おまえ、母親のこと過保護って言ってたけど、しっかり受け継いでんじゃん」
「え?」
「過保護っていうか、どっちかっつーと心配性なのかな? 大丈夫だよ、ちゃんとマメに連絡するから。……会いにも行く。つか東京なんて小さい頃行っただけかも、案内してくれよ。せっかくなら観光したい」
「だから俺は……」
「覚えてる? 去年の今くらい。雪が降った日、おまえ俺に言ってただろ? 『優先順位はいつだって自分でいい』って。今だって一緒じゃん。自分の長年の夢を諦めて俺のそばにいることが、おまえの一番幸せなこと? ……それで本当に後悔しねーの?」

 晃は、『うん』とは言わなかった。それが答えなはずだ。

「無茶なことはしないって約束するよ。心配かけるようなこともしない。だからちゃんと今日新幹線で帰って、受験して、東京の医大に行け。立派な先生になって戻ってこいよ。ーーちゃんと待ってるから」

 晃の体から離れ、頬に左手を添える。宵は自ら口付けた。
 だが、その瞬間。
 ノックのあと、すぐに病室のドアが開いた。
 しまった、と思い慌てて離れた時にはすでに遅かった。
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