この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night 2
第42章 入院生活

「あんたからの『ありがとう』ほど、気色悪い言葉ってない気がする」
「どういう意味だ」
「……なんだろ。まあ、いーや」

 宵は笑った。
 千鶴を見ているとどうしても、少し前の自分を見ているような気持ちになるのだった。
 桃華と系統の違う顔立ちをしている彼女は単純な容姿だけ見れば、宵とも似ていない。
 なのに、性格だけを見れば似ている部分はある。自分とも、桃華とも。
 千鶴にその本心を伝えるのはなんとなく嫌で、宵は話題をがらりと変えた。

「……桃華と秋広が離婚しようとした理由、あんた、知らない?」
「多分これかなってのはあるけど、推測だからな。それならあの人に聞けばわかるんじゃない?」
「……あの人?」
「おまえの、義理の母親」

 そうかーーと思う。志穂と秋広は関係を持っていたのだから、もしかしたら桃華のことも聞いているかもしれない。
 そもそも、あれだけ桃華にゾッコンだった秋広が、他の女性に行くこと自体が宵には釈然としなかった。
 なんらかの事情があったのか、本当に急に気持ちが冷め、心変わりしてしまったかしか考えられない。

「……確かめにいくか」

 志穂にこの話題は持ちかけづらかった。だが、彼女なら真実を知っている可能性が高い。
 妊娠中の今はなるべくストレスを与えたくないので、お腹の子が産まれたら。志穂にきちんと尋ねてみようと思った。
/861ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ