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Memory of Night 2
第42章 入院生活

「ハルちゃんにはお日さまの下で、真っ当に生きてきた人と幸せになってほしいと思ってた。だから、彼女が店を辞めたくなったら、いつでも送り出すつもりでいた」
「でも、春加さんは選んだんでしょ? マスターのそばにいること」

 宵はファイルを持ち上げ、記事に目を通した。上部には日付も入っていて、十二月半ばの記事だったとわかる。新聞の切り抜きをわざわざ保管しといたということは、その時点からここに書かれた事実を知っていたということだ。

「ーーもう、迷うことなんてあります?」

 宵はその記事を、亮へと突き返した。

「早く見つけて、伝えてきてください。あんな好き勝手やってたら、そろそろ病院追い出されるんじゃないっすか?」
「……宵くんもじゃない?」
「マジで冗談じゃねーから、巻き添えもいいとこですよ。連れ戻してきてください、春加さん」
「わかったよ」
「はい、ラブレター持って」
「……ラブレター?」

 亮はきょとんとし、あっはっは、と盛大に笑った。
 むろん、ラブレターは記事のことだった。宵はクリアファイルを片手に病室を出ていく亮の背を見送り、そっと肩を撫で下ろした。
 さすがにおせっかいもいいとこだった気がするが、神様はきっと見方してくれている。
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