この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night 2
第43章 受験の女神様

「……鬼じゃん。おまえは受験しねーくせに。つか別に倒れはしないだろ、試験で」

 宵はノートを受け取った。表紙をめくり、一ページ目にシャーペンで、自分の氏名を書いてみた。利き腕じゃないのでかなり歪(いびつ)ではあるが、一応読めはする。

「ノートと筆記用具ありがと。練習するよ、左で書けるよう。ーー受験もちゃんとする」

 ここまでされてしまっては、簡単に諦められない。
 確かに左手でも、名前とマークシートさえ塗れれば受けられるのだ。受けてダメなら仕方がないが、受けもせずに諦めてしまうのは、かなりもったいない選択かもしれない。

「そうこなくっちゃ! あ、いいこと思いついた。ノートちょっと貸して」

 明は宵に渡したノートをもう一度手元に引き寄せ、シャーペンを握った。ざかざかと描き始める。どうやら絵を描いているらしい。

「ーーできた!」

 ほんの数分だった。にこやかに見せてきたのは、一ページ分まるまる使い描かれた、ある女の子の絵だった。
 髪が長く、和装っぽい服を着ている。等身大のえんぴつを両手に抱え、とびきりの笑顔をこちらに向けている。しかも頭にハチマキのようなものを巻いていて、ハチマキには力強いタッチで『必勝』の文字だ。
/846ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ