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Memory of Night 2
第45章 卒業

「あ、これ試し撮りした時のやつか」
「ビンゴ! もう撮影無理だろなって諦めかけてたけど、亮が試し撮りした時のデータがあれば作れるだろって。アメリア先生と作ったんだけど、どう? 最後のが一応ポスターとしての完成形」
「……ああ、まあ、いいんじゃね?」
自分が写るポスターなんかこっ恥ずかしくてそんなによく見たくない。
メールは閉じてしまったし、本当にちらっと目を通した程度だが、千鶴やアメリアがいいなら、もうそれでいいと思う。
「ならそれで印刷かける。ちょうど新年度が始まる節目の時期だから、来年度からの新規のお客さん獲得用に使わせてもらうよ」
「……ご自由に」
ポスターの件は解決したらしく、事故で話自体が無くなってしまわず良かったと思う。千鶴がずっと頑張ってきたことの一つだ。
「もう仕事に戻ってんの? 傷は?」
「治った」
「……ホントかよ」
切り傷って、そんなにすぐよくなるのだろうか。確か、あばらも折っていたはずだ。
「そっちは?」
「リハビリ中」
「へー、そっちの方が大変そうだな。ガンバレ。てか受験は受けられた?」
相変わらずガンバレは棒読みだが、受験に関しては気にしてくれていたらしい。

