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Memory of Night 2
第50章 episode of 0

「モモちゃーん、いるかい?」

 嗄れた老婆の声のようだった。

「あ、ばーさんだ……」

 やはりかなり年配の女性なのだろうか。桃華はすぐに立ち上がり、玄関へと向かう。
 桃華がドアを開けると、秋広にも小柄な女性が見えた。
 部屋のすぐ先が玄関なので、盗み見ようとしなくても秋広からも丸見えだった。

「モモちゃんに、差し入れもってきたんだよ。カレーと煮物」
「いつもすんません」
「いいんだよいいんだよ。ご飯はちゃんと食べてるかい? まったく、細いんだから」

 和やかに話していた老婆の声が、ふいに止まった。

「おんやあ! 誰だい、そこにいる男の人は!」

 急激に大きくなる老婆の声。桃華も秋広を振り向いた。

「あ、え、あの……」

 この場にいる男は自分しかいない。
 老婆の眼差しを浴び、秋広は慌てて正座し居ずまいを正した。
 だが、老婆は桃華の体の隙間から顔を覗かせ、右手で来い来いと手招きをしてくる。
 仕方なく、秋広も立ち上がり一歩横によけた桃華の隣に並んで立った。
 そこには、割烹着姿のかなり小柄な女性が一人いた。身長がとにかく小さい。桃華の胸辺りまでしかないのでは、と思う。白髪の老婆だった。
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