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私がお父さんを殺すマデ……
第1章 違和感
 今日は、合同だから1組の女の子、2組の女の子、合わせて37人。5年生なのに、既におっぱいが凄くおっきな子もいる。

「んぅ〜、どうだろ?」

「そういや、1組の芹香ちゃん。彼氏が、出来たらしいよ……」

 彼氏?好きな男の子とこと?私は……いない。

 長かった保健の授業も、最後は、先生からナプキンとお知らせを貰って、皆男子がくる前にランドセルや通学カバンに隠した。

 生理、か。

 来てほしいけど、毎月?毎日でもいいなと、ふと思う。

 昼休みは、3人で鉄棒のとこで、ブラブラおしゃべり。

 茜ちゃんも由利ちゃんも家が近いし、同じ幼稚園から仲良しだから、家にもよく遊びに行ったりする。

「ね、ちょっと聞いていい?」

 周りに誰も人がいないのを確認して、あることを聞いた。

「お風呂? パパと? んー、うちは入らないかなぁ? だいたい、帰りが遅いもん」

「うん。私も入らない。前は、入ってたけど、なんか恥ずかしいもん。でも、なんで?」

「うん? テレビどやってたから」

 二人には、言えなかった。私が、いまだお父さんと入っていることを。妹の実愛は、まだ小さいからお母さんと入るんだけど。

「お風呂ねぇ。いつだったかな。夜中に目が覚めて、トイレに行ったら、お風呂場からお父さんとお母さんの声がして、ビックリしたことあったけど。」

「うげっ。キモッ!」

「もしかして、妹か弟でも出来てたりして?」

「なぁい、ないっ!」

「……。」

 何をすれば、妊娠するのかは、今日の授業で習った。

 アレは、違う。

 アレで、妊娠なんかしない。

 そうは思っても……。

 掃除の時間も帰りの会もなんとなく落ち着かなかった。

「さおりん、どうかした? なんか、元気ないね。」

「アレ、なっちゃったの?」

 ふたりは、心配してくれたけど、大丈夫、とだけ言って、帰りも仲良く3人で帰った。


「ただいま……。」

 玄関を開け、いつものように声を掛けると、タタタッと実愛が走っておかえりを言ってくれる。

 今日は、幼稚園半日だったのか。

「お母さんは?」

「かいらんばん! お姉ちゃん、おやつあるよ! いちごのケーキだよ!」

 玄関には、お父さんの革靴はなかった。お母さんも実愛もいる。

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