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絶対的下僕の末路
第2章 【負け犬らしく遠吠えしなさい】
二十歳を迎えた私たち。
大学に通いながらきっとそれなりに青春を謳歌してるはず。
同じ歯学部にすぐ友達となった真帆が居て、大人っぽい彼女と居れば刺激され服装も髪型も変化していった。
男に不自由はした事がない。
それは二人して同じ。
だから惹かれ合ったのかもね。
今では親友で良き相談相手だ。
私たちが並んで学部内を歩いているとやはり目立つのだそうで、ありとあらゆる歯学部生たちからのお誘いを丁重にお断りする日々。
同じ大学内でセフレとか色々と面倒くさいって事がわかったから。
最初に作ったら作ったで常に彼氏面されて迷惑だった。
その後、真帆が色仕掛けでその男を誘って証拠写真や録音してくれたお陰で大人しく引き下がったという訳。
ま、真帆は誘われたら彼女居てもグラついちゃうよねってくらい美女だから。
男のタイプが違ってて本当良かったなって思う。
(沙羅ちゃん、今日はバイトがあるので先に帰ります)
講義が終わり移動中に伊織からメッセージが届いた。
それを横から見た真帆が茶化してくる。
「あ、また彼氏?仲良いね」
「彼氏じゃない」
「もう、そろそろ付き合ってあげれば?ここまで想われるのこの先ないと思うよ?」
「いやいやいや、これが普通だし」
「出た、沙羅女王様!下僕彼氏くん可哀想〜」
何とでも言って。
彼氏にするつもりはない。
周りでウロチョロしてるならそれで良いし気にもなんない。
最近じゃ、よく迎えに来てくれるから良いアシだなって思ってるくらい。
「でもさ、下僕くんに彼女出来たら潔く解放してあげなね?」
「出来たらね」
「うわ、やっぱドSだね」
「仕方ないじゃん、作れって言ってるのこっちだよ?」
「でもセックスはするんでしょ?」
「気が向いたら」
「じゃ、下僕セフレくんだ?」
「セフレでもない」
「一回でもヤってりゃそうでしょ?しかも二回目、三回目だってヤってんだし」
どう説明すれば良いのかわからない。
理由付けて証明するのは難しい。
セフレと思った事はなく、躾だと思っている。
キツく躾けなきゃ同じ過ちを犯す事になるから。