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絶対的下僕の末路
第2章 【負け犬らしく遠吠えしなさい】





「いえ……考え事してたらいつの間にか終わってました」




ゆっくり立ち上がり荷物を片付ける。
出入り口に立ったまま講師は顔を歪ませた。




「なに?俺の授業つまんなかった?考え事してたら終わってたレベルなんだ?」




腕を組みながら立つ姿勢は流石大人な雰囲気。
綺麗に整った短髪にオシャレ髭。
白衣の下はノーネクタイのストライプシャツにスラックスと清潔感溢れる着こなし。




講師の中ではまだ若い方なのかな。
そんな目線で見たことなかったけど、ふと見上げればセクシーな喉仏してるなって思った。




「すみません、もう出ます」




そう行って出て行こうとしたけどその場にしゃがみ込み立ち眩んだフリをした。
身体が本能的に動いてしまったと言うべきか。
まさか、此処で……とんだ思いつきね。




「大丈夫か?緒方さん!」




慌てて駆け寄ってくれた講師の先生。
左手に指輪はない。
これくらい大人の男ならこの感情を静めてくれるだろうか。




お互いしゃがみ込んでいたら廊下側からは死角になるの。
ねぇ、先生、誰も見てないよ。




「貧血か?医務室行こうか」




「いえ、大丈夫です、嘘ですコレ」




「え!?嘘!?こら、緒方〜」



ホッとしたような怒り笑顔。
不意を付いたキスはどうですか?
一瞬だけ重なった唇に驚き過ぎですよ。
白衣も少しだけ引き寄せますね。




「先生の授業……楽しいですよ、でも雑談が多過ぎです」




「お………すまんな」




クスッと笑ってから真剣な目で見つめ合えば先生なら堕ちてくれますか…?




「ちょっとだけ、非日常な刺激手に入れてみません?」




「えっ?何言って……っ」




何も言わずに今は私のキスに溺れてください。
無駄な抵抗はよしてくださいよ。
男ならこれくらい耐えて。
キスくらいで勃起しないでね…?




「緒方っ…ちょっと…!」




「静かにしないと誰か来ちゃいますよ?まだしたくないですか?」




「え………」




言葉に詰まるって事はしたいって事ですよね。
先生も普通の男なんだね、抗えないでしょ、こんなキスされたら。










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