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絶対的下僕の末路
第2章 【負け犬らしく遠吠えしなさい】





「何で?あんたも健全な男でしょ?」




「だから何度も言ってるじゃないか……僕は沙羅ちゃんじゃないとダメなんだって」




「酷いね〜真帆フッたんだ?私の親友なのに、最低だね?」




「最低でも良い……」




「伊織」




ちゃんと名前で読んだら目を見なさいよ。
泣きそうな顔して私の心の奥をくすぶる。




「一回真帆としなよ……真帆、セックスめちゃくちゃ上手いよ?私なんか待ってたって報われないんだからさ」




そう言うと私の肩を掴み無理やり椅子に座らせて「すぐ作るから待ってて」と料理に取り掛かった。




「私の親友に恥かかせないでね?やったらやったでお仕置きしてあげるからさ」




何も答えずに黙々とリゾットを作りシャワーを浴びに行ってしまった。




「美味……」




私好みの味付けで夜遅いから重たくないように仕上げてくれてる。
いくらでも食べれそう。




食べ終えてお皿を洗う。
ん?シャワー遅くない?
ははーん、さてはオナってるな?
さっき勃ってたもんね。
じゃ、私も入っちゃお。




服を脱いで二回目のシャワーへ。
何も音がしないから本気でオナってるかと思ったのに。
いざ扉を開けて入ると濡れた髪から雫が滴りながら目を真っ赤にして……泣いてるの?




私に気付かれないようシャワーを出して頭から被ってる。
そのシャワーを止めて広い背中を抱き締めたら涙は止まるの?




「酷い……酷いよ沙羅ちゃん…っ」




嗚咽が響くバスルーム。
そんな感情とっくに欠落してるの。
酷い事……したんだろうね。




でもそもそも付き合ってる訳じゃないのに他の男とセックスしただけで?
相手が悪いの?先生じゃなきゃ良かった?
違うよな。
ごめん……って謝るのも違う気がする。





「泣いてないからっ……うぅっ…!」




「泣いてるじゃん……どうすれば良い?」




小刻みに震える背に耳を当てどうしていいかわからなくなった。
虐め過ぎたなら謝らなければ?
こっち向いてよ。




「今面倒くさいって思ったでしょ?ごめんなさい……ちゃんと添い寝はするから」




ゴシゴシ涙を拭いて真っ赤な目で笑ってみせる。










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