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絶対的下僕の末路
第3章 【誰が休んでいいと言ったのかしら】
「意地悪……」
「されたいんでしょ?してあげてるじゃない、まだ満足しないの?とんだマゾね」
「うん……沙羅ちゃんが一番よくわかってるでしょ?」
そのまま自分の方へもたれさせて上下逆転キス。
気を許したらすぐに触れてくるあざとさ。
胸に顔を埋めてきたりお尻を撫でてきたり。
顎を持ち上げフリーズ。
「なに勝手に触ってんの?」
まるで、蛇に睨まれた蛙のように動かない。
それでいて、クシャッと笑うのは反則だと思う。
「沙羅ちゃんのその低い声と僕を怒ってるその目が好き…」
伊織こそ……そんな真っ直ぐ見てきたら吸い込まれてしまいそう。
ドSに追い込まれたいのよね。
それにすぐ応えてしまう私も私だけど。
「次、英語する?何が苦手なの?」
空気を戻して数ある参考書とにらめっこしていたら生意気にもキスしてきて押し倒された。
「勉強………ヤダ」
「は?単位落としたらどうすんの…よっ」
強引に絡ませる舌を噛んだら泣いて痛がってる。
「調子に乗らないで?決定権は私にあるの、良いわね?」
「はい……ごめんなさい」
「じゃ、問題解けるまではエッチな事は禁止」
「えぇっ…!?わかりました、やります!」
やれるんだったら最初からやれっつーの。
スラスラと解き始めてさ、ハイここ間違ってるって指摘したらまた泣きそう。
解いてる間にパパッと次の教科の過去問をピックアップして書いていく。
久しぶりに勉強モードの二人だ。
カリカリとシャープペンシルの音だけがしていた。
がっつり二時間、よくぞ耐えた。
もう頭から煙出そうなほど使い果たしたって感じだね。
やっとまた触れてあげられるって思ったのに鳴り出したのは伊織の携帯だ。
「出なさいよ」
「あ……うん、ごめんね?」と謝る必要もないのに画面を見た途端、明らかに動揺して私に背を向け通話に出たのだ。
参考書を見ているフリをしてあげたが、腸は煮えくり返っている。
「もしもし?どうしたの?こんな時間に…」