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トパーズ
第12章 長いお別れ
というわけで、
奇妙な3人での生活が始まった。

先生とは、スカイプで夜、
話をすることもあったけど、
どうしても夜更かししてしまうから、
週末だけにしようと言われてしまった。

夏休みには会えるからと言われて、
とにかく死ぬほど勉強して、
土日も模試を受けたりしていた。
合格判定率も、
安定してBからAあたりになってきた。


由貴さんとは、隣のクラスだけど、
殆ど会うこともなくて、
特に問題は起こらなかった。



夏休みになったら…
そのことだけ考えて頑張った。


そして、夏休みになっても、
先生はこちらに戻ってきてくれなかった。
なんでも、部活の顧問を押し付けられたり、
補講とか夏期講習もあるからだってことだった。


「じゃあさ、こっちから行けば良いんじゃない?」と、
ミラノが言ったけど、
私はつまらないことで意地を張ってしまっていた。


「勉強あるし…
忙しそうだし…
別に私に会えなくてもどうってことなさそうだし…」


そう言って、
殆どスカイプで話すこともしないで、
勉強ばかりしていた。


まだ、どこを受けるかも決めかねていた。


東大は…流石に無理だろう。
関東エリアの学校にするか、
地方にするか…。
もう少し考える時間はあると思った。


地方の大学にしたら、
益々、黒田先生と会えなくなる。

きっと、それでも先生は気にしないのかもしれない。

そう思うと、
哀しくて泣けてきてしまった。


私はミラノや山田くんに気づかれないように、
枕に顔を押し当てながら泣いた。


9月のシルバーウィークに、
「なんとか飛行機取れたから!」と、
突然、黒田先生が帰って来た時は、
号泣してしまって、酷い顔をしてしまった。


「どうしたの?
スカイプでも話、してくれないから、
具合悪いのかと心配してたよ?」と笑う先生は、
日焼けはしていたけど、
なんだか顔色が悪くて痩せているように感じた。


「具合悪いのは、純一さんじゃない?
大丈夫なの?」と訊くと、
「全然平気。
なんか、太陽が凶悪でさ。
すっかり黒くなったよ」と言った。
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