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トパーズ
第12章 長いお別れ
「もう!
ミラノったら…」と言いながら、
ブランケットを掛け直して上げて、
灯りを消して横になる。


「本当に、麻衣子さんは魅力的だよ」と、
山田くんが囁く。

「ありがと」と言いながら、
山田くんを見た。


「キス、させてくれる?
誕生日のキスってことで…。
ダメかな?」


瞳を閉じると、
山田くんは額にキスをしてから、
頬にもキスをして、
少し迷ったように一拍呼吸を置いてから、
唇にそっとキスをした。

息を止めていたら苦しくなってしまって、
少し唇が開いてしまうと、
山田くんの舌がおずおずと中に入ってくる。
私もそっと舌を絡めると、
山田くんは貪るように舌を動かす。

頭の奥が痺れそうになってしまった。


「ごめん。
激し過ぎたよね?
なんか、夢中になっちゃった」

「ううん。
私もごめん。
これは、友情のキスじゃないもんね」

「黒田先生が前に言ってたけどさ。
年齢差があるから、何年も経って、
いつか、黒田先生が歳を取って先に亡くなったら、
僕と結婚してくれる?」

「なに、それ?
その時まで何年かかると思ってるの?」

「何年でも良いよ。50年とかでも」

「その時は私、
皺くちゃのおばあちゃんよ?」

「僕も皺くちゃのおじいちゃんだよ。
おんなじだから良いでしょ?」

「そんなこと言ってて、
可愛いお嫁さん貰って、
可愛い子供とか作って、
その頃にはたくさんの孫に囲まれてるんじゃない?」

「それはないよ。
麻衣子さんじゃなければ、
別に結婚とか、しなくて良いんだ。
どっかの孤島で医者やって、
麻衣子さんが独りになったって聞いたら飛んで行きたい」

「じゃあ、念書でも書いて貰おうかな?
で、その時が来たら、
本当に飛んできて貰うから。
介護とか必要だとしたら、
オムツとかも替えて貰うんだから」

「良いよ。
麻衣子さんと居れるなら、
なんでもするよ。
もうその頃なら、こいつも勃たないだろうから、
麻衣子さんに嫌な思いをさせないだろうしね」と笑った。

「嫌な思い?」

「ホント、デカイからさ。
どう考えても痛いよ。
早く枯れちゃえば良いのにね」と、
シニカルな笑顔を見せる。

「じゃあ、老後は安泰ってことで、
そろそろ寝ましょ?」と言って、
山田くんに腕枕して貰いながら寝た。
なんか、嬉しいより哀しくて、
少し泣いてしまった。
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