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トパーズ
第13章 生まれ変わる
3人であちこちに小旅行して過ごした。

短い北海道の夏は、
いつもより人が溢れてはいるようだけど、
そんな中、
黒田先生の車に乗って、
なるべく人が少ない処を探してはドライブした。


特に富良野の広大なラベンダー畑は、
いつまでもそこに座り込んでいたいほどの気持ちになって、
胸一杯に香りを吸い込みながら静かに泣いた。


山田くんとミラノが両方から座って、
静かに抱き締めていてくれた。


どんなに素晴らしい景色も、
どんなに癒される香りも、
もう先生と一緒に味わうことは出来ない。

だからといって、
私が後を追ったりするのは、
黒田先生が望むこととは違う。


だから…


黒田先生が託してくれた山田くんに甘えて…
ミラノにも支えられていって、
良いんだよね?


私…
先生のことを忘れることは出来ないから、
先生を心の奥で抱き締めたまま、
山田くんに抱き締めて貰っても、
良いんだよね?





小旅行の途中で、
私が眠っていたような時期のことを少しずつ話して貰った。


黒田先生を亡くしてしまうと、
もう誰も身内も居ないからと言って、
黒田先生のご両親は、
黒田先生のマンションや車、預貯金などを、
全て私にと遺してくれたそうだ。


車は運転出来ないからと、
山田くん名義にしていた。


名義の書き換えは弁護士さんを介して全て済ませていたようだけど、
私は署名捺印した記憶もなかった。


先生の住んでいたマンションはそのまま残してあるという。
東京に戻った時に、改めて行ってこようねと、
山田くんは静かに言った。
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