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トパーズ
第17章 東京から札幌へ
演奏が終わると拍手が止まらないほどで、
私は立ち上がってサックスさんと握手をしてハグをした。


カウンターに呼ばれて、
サックスさんから「このふたりに飲み物を」と言われて、
2人してアイスティーをご馳走になった。


「えっ?お酒は?」と言われたので、
「飲めないんです」と言うと、
マスターさんが、
「この子達、東京でジャズバーやってる友達に紹介されたんだけど、
こないだまで、高校生だったんだよ。
東京は凄いよね?
高校生でジャズだよ?
しかもこの演奏」と説明する。

「何歳?」

「18歳です」

「凄いな。
こっちなんかさ、60近くなって、
やっとこの程度だよ?」と言うので、

「とても上品で色気がある音ですね?」と言うと、
嬉しそうに笑った。


「学校は?」

「北大です」

「おっ?僕の職場だな。
学部は?」

「医学部です」

「2人とも?」

「はい」と同時に答えると、
「なら、3年になったら授業取って貰うよ?」と笑った。


「2人は付き合ってるの?」と訊かれて、
隠すほどのことでもないので、
2人で同時に指輪を見せた。


「えー。
そうなの?
そんなに若いのに?」と、びっくりされる。


「まあまあ、プライベートは良いじゃないの?」と奥様が割って入ってくださり、
その話は終わった。


「それより、演奏に来て欲しいわね?
素敵な演奏じゃない?」


「口うるさいアイツが大絶賛しただけのことはあるよな。
東京でも、演奏する日は、
お客の数が凄かったって聞いたから」


「でも、お勉強に差し障ったらダメよね?」


「土曜日とかだったら…」と、
岳人さんが言う。


「ギャラとか、ないよ?」


「お勉強させていただいてるつもりなので、
それは大丈夫です」


「投げ銭の箱、置いたら?」


「それも良いな」


「試験の時は、お休みしてね?」


「ありがとうございます」


「あの…ボサノバとかも歌って良いですか?」


「へぇ?
ジャズだけじゃないんだ。
ちょっと演ってみてよ?」と言われたので、

『音痴』っていう曲を歌うと、
物凄く皆さんに喜んで貰えた。


そんな感じで、
演奏する話が決まった。


なんだか楽しくなってきて、
2人でスキップしながら帰った。


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