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トパーズ
第18章 オータム・イン・ニューヨーク
「夕食は?」

「何も決めてなくて…」

「何処か行きたい処は?」

「ジャズを聴きに行くのと、
バレエを観るのと、
ロックフェラーセンターのクリスマスツリーを…」

「今年の点灯式は何日だったかな?」

「感謝祭の七面鳥は食べたいです」と言うと、

「私は家族も居ないから、
食べたことないな」と言う。

「あの…良かったらご一緒しませんか?」と、
私は咄嗟に言ってしまった。

言ってから、岳人さんの顔を見ると、
「えっ?」っていう顔をしていた。


「新婚旅行なのに、
邪魔は出来ないよ」と笑うので、
「今日は、レストランに入れるような格好じゃないので、
明日、お迎えに来ても良いですか?
お店はホテルのコンシェルジュに予約して貰いますから!」と言った。

「サムライボーイが、
困ってるんじゃないかな?」と岳人さんを見た。


「喜んで…」と、小さい声で言うと、
ミケーレは嬉しそうに手を伸ばして握手をした。

私には手の甲にキスをすると、
「じゃあ、明日の7時頃かな?」と言った。

ふと、手が止まって、
右手の指輪を見つめて手が震えたような気がした。


2人で手を繋いで歩き始めて振り向くと、
優しい顔でまだ、画廊の前に立って手を振っていた。

私は、
「寒いから、中に入ってください」と、
大きい声で言って、
大きく手を振った。




岳人さんは一言も喋ってくれないけど、
私は気にせず、のんびり歩いていた。


どのウィンドウはクリスマスのディスプレイで華やかで美しかった。


「勝手にごめんね?」

「本当に麻衣子さんたら、
どんどん暴走するからな」と言いながら、
立ち止まって額にキスをして、

「ありがとう。
僕一人だったら何も言えなかったから」と言った。


「額も手も冷たくなってきたね?
明日の服も買うんでしょ?
今日は適当に何か食べて、
明日、お買い物しようか?
ホテルに帰ったら、
コンシェルジュに予約も入れて貰おうね?」と笑った。


「あ!
エルメスあった!
手袋と帽子、買おうよ?」と言って、
腕を組んでドアの前に立つとドアマンが大仰に開けてくれた。
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