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トパーズ
第18章 オータム・イン・ニューヨーク
「帽子と手袋を見たいの」と言うと、
中に通してくれる。


椅子に座らせて貰って、
いくつか帽子と手袋を見せて貰った。


笑いながら帽子を被って、
ストールに似合う色のものをお揃いで選んだ。


手袋は、私のは柔らかくて薄い山羊革のもので、
華やかなフューシャピンクのものを、
岳人さんは少しがっしりした牛革ので
綺麗なロイヤルブルーのものにした。


通り掛かったスタッフさんがフランス語で声を掛けてきた。
パリの本店で対応してくれた方だった。

すると、それまで対応していたスタッフさんの対応も格段に良くなった。


急に思い立って殆ど手ぶらでニューヨークに遊びに来たことを伝えて、
服もこれだけでと言うと、
父親のような顔で「おやおや」と笑う。


「ニューヨークでのご予定は?」と訊かれたので、
バレエを観たいことと、
老舗のジャズバーにも行きたいことを伝えると、
岳人さんにジャケットとパンツとシャツ、
それにネクタイを出して来てくれる。

「これもだな?」と呟くと、
ベルトと靴も出した。

「これなら、立派ですよ?」と笑う。

試着させて貰うととても似合っていたので、
着替えているうちに会計をしてしまって、
ホテルに届けて貰うように手配した。

岳人さんが出てきたので、
手袋と帽子の会計をして貰って、
「寒いからすぐに使いたいの。
袋や箱は要りません」と言った。


「お嬢様は…
いや、マダムは、
うちのブランドだとちょっと老けてみえますな」と言うと、
携帯を出して電話を始める。


そして、ドアの外まで一緒に見送ってくれるのかと思ったら、
そのまま楽しそうに一緒に歩き始めると、
シャネルに連れて行かれた。

フランス人のスタッフさんが小走りで出て来てハグして両頬にキスをするのをポカンと見てたら、
私にもハグとキスをして、奥へと連れて行かれる。


そして、リトルブラックのドレスにお揃いのジャケットを着せてくれる。

アクセサリーとバイカラーの靴、
小振りのマトラッセを合わせると、
満足そうに頷いた。

「お化粧は?」と訊かれて、

「ノーメイクなんです」と言うと、
肌の白さを褒めちぎられてから、

「でも、ルージュだけはこれを!」と、
真紅の口紅を渡された。


着替えている間に岳人さんが会計をしてくれていて、
ホテルに荷物も運んで貰うことになってた。

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