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トパーズ
第18章 オータム・イン・ニューヨーク
「あの…
明日は夜、ジャズバーに行くんです。
良かったら、ご一緒しませんか?」と私が言うと、

「いや、タケヒトが嫌がるだろう?」と言う。


「岳人さん、嫌なの?」と日本語で訊いた。

暫く目を閉じて考えているようだった。
そして、ゆっくり目を開けて言った。

「嫌じゃないです。
ミケーレは母を愛してたんでしょ?
母もそうだったと思うから、
会えて良かったと思ってる。
今後はもう、
会うこともないと思うから、
良かったら明日も一緒に…」


「ありがとう。タケヒト…」と、
両手で手を握ったまま、
動けずにいるミケーレに、
私はそっと指輪を見せた。

「これ、岳人さんのお母様がくださったの。
お揃いでしょう?」


「その指輪のことは知らなかった。
私のは、リカが居なくなる時、
カードと一緒に届けられたんだ。
慌てて彼女を送ったことのある家を訪ねたけど、
もう引っ越ししていて…。
それっきりだった」


「明日も7時頃にお迎えに来ますね?
ジャズバーは、ドレスコードないですよね?
ジーンズでも大丈夫かしら?」


「それなら、出掛ける前に服を買いに行こうか?
今日のディナーのお礼に、
マイコにプレゼントしたいから」


「どうしよう?
岳人さん…?」


「良いんじゃない?」と言うので、

「じゃあ、3時頃に…。
お買い物して、軽くご飯してからジャズバーに行きましょうか?」と答えた。


「ホテルまで送るよ?」と言うので、
3人で歩いた。
私を真ん中に、
手を繋いでのんびり向かった。


中まで送って貰って、
ハグして両頬にキスした。

岳人さんとも同じように挨拶した。


「ミケーレ、また明日!
楽しかった!」と手を振って別れた。


岳人さんと手を繋いでエレベーターに乗り込む。
部屋に入ると電気もつけずに強く抱き締められた。


「どうしたの?」


「やっぱり…
お父さんだって判った。
握手すると、すごくしっくりしたし、
目の色も、体型も、声も…」


「ミケーレは、知らなかったみたいで、
混乱してて、
でも嬉しそうだったね?」


「それなのに、拒絶するようなことを言ってしまった」
と唇を噛み締めた。

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