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トパーズ
第18章 オータム・イン・ニューヨーク

「これ、とても良い楽器ですね?
弾かないと勿体ないくらいの楽器だ」と呟きながら、
適当にいくつかフレーズを奏でる。
「どうしても欲しい絵があるけど、
お金がないからと言って、
このギターを置いていったヤツが居たんだ。
お金が出来たらギターを取りにくると言ったまま、
もう20年、いや30年以上経つかな?」
「コーヒーカップで、手を温めたら?」と岳人さんに言うと、
「そうだね?」と笑った。
「サムライボーイは本当にあんまり笑わないけど、
マイコと居るとたくさん笑うんだね?」
私達は顔を見合わせて、また笑った。
「じゃあ、お洋服をたくさん買っていただいたお礼に、
歌わせてくださいね?」と言って、
「ニューヨークの秋にしよう」と日本語で言った。
静かにイントロを弾き始めるのを聴いて、
私も静かに歌い始めた。
歌い終わると、ミケーレはびっくりした顔をしてから、
拍手をしてくれた。
「2人はプロのアーティストなのか?
凄い演奏だよ。
今日のステージに立っても良いくらいだ」と、
大仰に誉めてくれるので、
恥ずかしくなってしまう。
「趣味でやってるだけですよ?
あ、『ベラ・ノッテ』歌いますね?
ちょっと待って?
携帯で歌詞を見ないと忘れてるかも!」と笑いながら、
歌詞をチェックしてから歌った。
「素晴らしいよ?
驚いたな」と言って、嬉しそうに手を叩いてくれる。
「このギターだと…『スペイン』とかも良さそうだな?」と言うと、
アルハンブラからスペインに流れるアレンジでソロギターを弾き始めたので、
私はパーカッションの代わりにテーブルを叩いてスキャットを入れたりした。
私もギターを借りて、弾き語りでボサノバの中でも大好きな『ジンジ』を静かに歌った。
「ダメだ。
楽しくなってきちゃって、
朝まで歌っていたくなった」と言うと、
2人が声を出して笑った。
「ミケーレも何か、歌って?
音痴なイタリア人は居ないんでしょ?」と言うと、
「んー。
歌なんて歌わないよ」と笑った。
携帯でイタリアの歌を検索して、
「これ、高校の教科書に載ってたよね?」て言いながら、
『帰れソレント』みたいな曲を見つけて、
岳人さんのギターに合わせて、
ミケーレと2人で歌って大笑いした。
弾かないと勿体ないくらいの楽器だ」と呟きながら、
適当にいくつかフレーズを奏でる。
「どうしても欲しい絵があるけど、
お金がないからと言って、
このギターを置いていったヤツが居たんだ。
お金が出来たらギターを取りにくると言ったまま、
もう20年、いや30年以上経つかな?」
「コーヒーカップで、手を温めたら?」と岳人さんに言うと、
「そうだね?」と笑った。
「サムライボーイは本当にあんまり笑わないけど、
マイコと居るとたくさん笑うんだね?」
私達は顔を見合わせて、また笑った。
「じゃあ、お洋服をたくさん買っていただいたお礼に、
歌わせてくださいね?」と言って、
「ニューヨークの秋にしよう」と日本語で言った。
静かにイントロを弾き始めるのを聴いて、
私も静かに歌い始めた。
歌い終わると、ミケーレはびっくりした顔をしてから、
拍手をしてくれた。
「2人はプロのアーティストなのか?
凄い演奏だよ。
今日のステージに立っても良いくらいだ」と、
大仰に誉めてくれるので、
恥ずかしくなってしまう。
「趣味でやってるだけですよ?
あ、『ベラ・ノッテ』歌いますね?
ちょっと待って?
携帯で歌詞を見ないと忘れてるかも!」と笑いながら、
歌詞をチェックしてから歌った。
「素晴らしいよ?
驚いたな」と言って、嬉しそうに手を叩いてくれる。
「このギターだと…『スペイン』とかも良さそうだな?」と言うと、
アルハンブラからスペインに流れるアレンジでソロギターを弾き始めたので、
私はパーカッションの代わりにテーブルを叩いてスキャットを入れたりした。
私もギターを借りて、弾き語りでボサノバの中でも大好きな『ジンジ』を静かに歌った。
「ダメだ。
楽しくなってきちゃって、
朝まで歌っていたくなった」と言うと、
2人が声を出して笑った。
「ミケーレも何か、歌って?
音痴なイタリア人は居ないんでしょ?」と言うと、
「んー。
歌なんて歌わないよ」と笑った。
携帯でイタリアの歌を検索して、
「これ、高校の教科書に載ってたよね?」て言いながら、
『帰れソレント』みたいな曲を見つけて、
岳人さんのギターに合わせて、
ミケーレと2人で歌って大笑いした。

