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トパーズ
第18章 オータム・イン・ニューヨーク
ホテルまでミケーレは送ってくれたので、
ロビーで待ってて貰って、
用意しておいたプレゼントを渡した。


「何だろう?」とその場で開けると、
銀の持ち手がついたステッキで、
とても喜んでくれた。

内側の木の処に、

「ミケーレへ
愛を込めて
岳人&麻衣子」とイタリア語で刻印して貰っていた。


「ねえ、明日の夜、
ここにお泊まりしませんか?
一晩だけでも一緒に過ごしましょうよ?
お泊まりの支度、してきて?」とミケーレに甘えてみると、

「ほら、暴走するんだから?」と、
岳人さんに日本語で言われた。


「良いのかな?」とミケーレは岳人さんに尋ねると、

「勿論!」とはにかんで笑ってる。


ハグして両頬にキスをして見送った。


そして、フロントに、
「明日の夜、アメリカ在住の父と一緒に過ごしたいから、
広い部屋に変われないかな?
私、小さいから、エクストラベッドでも大丈夫!」と言うと、
にこやかにスリーベッドのお部屋を確保してくれた。

明日の昼に、荷物を軽く纏めておいたら、
荷物を移動させておくと言われて、安心した。

それと、コンシェルジュさんに、
バレエのチケットを2人から3人に変更して欲しいと頼んだ。

ちょっとお高い席ならご用意出来ますと言われたので、
「お願いします。ご親切にありがとう!」と言って、
チップを渡した。



部屋に戻って、
お風呂にお湯を張って、
いつものように2人で入った。


「麻衣子さん、本当にありがとうね?」と言って、
私にしがみついて泣いているので、
私は重さで沈みそうになってしまって慌てた。



お風呂から出て、
バスローブでベッドに倒れ込むように横になると、

「ちゃんと気持ちを言えた。
やっぱり、会いたかったんだって判った。
これからも、気負わず会えたら良いなと思えたよ」と笑った。


「良かった!
でもね、それより大変なの!!」


「えっ?何?」


「私達、カバン一つで来たでしょ?
それなのに、この荷物だよ?」と部屋の中を見回した。


「明日の昼、お部屋を変わる時までに、
荷物、纏めないと!」


「取り敢えず、午前中にスーツケース買って来ようね?」と言って笑った。
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