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トパーズ
第19章 結婚披露宴とその後

「梨香子さんの心がとても不安定だった頃は、
ミケーレ…あなたの名前を出し、
岳人とも色々あった。
今は…ようやく気持ちも安定していて、
僕ととても仲良く暮らしています」と、
話を締め括って、冷めたコーヒーを飲んだ。
岳人さんもポツリポツリと話をした。
「僕もそのことで、傷ついたこともあったけど、
今は麻衣子さんと幸せに暮らしているし、
距離が出来てしまったお母さんとも、
麻衣子さんが良いクッションになってくれて、
少しずつ話を出来るようになっています。
お父さんとも、絆が深まっていて…」
「それは何よりです。
言った通り、私はリカと会うつもりはない。
過去の人間だ。
半分棺桶に足を突っ込んでいるくらいの老人だよ。
それに、深く愛し合っている山田さんとリカの間に入るつもりもない。
タケヒトと会えたことは本当に嬉しい。
それだけで、神様に感謝している。
そして、残り少ない人生の中でもしも赦されるならば、
電話で話が出来たり、
カードを交換したり、
機会があるならこうして少しでも会えたら、
それだけで幸せだと思ってる」
「僕は、可能な限り、
会う機会を作れば良いと思います。
19年分の時間を埋めて思い出もたくさん作ってください。
来年には、孫も抱けますから」と、
お父様は静かに笑って私の手を握ってくれる。
「えっ?
マイコ、妊娠したのか?
それは、おめでとう!」と、ミケーレも私の手を握る。
「私のグランパなんて、
一族は年寄りばかりだから、
5人でも10人でも子供を産むと良いって言ってました。
そこまでは無理だと思うけど…」と笑うと、
岳人さんも「そうだね」と言ってはにかんだ笑顔を見せた。
「ニューヨークは遠いけど、
飛行機に乗ればそこまで遠くはないし、
もしも画廊を辞めて、
特にニューヨークに住む意味がないなら、
日本に移住されても良いのではと思いましたよ?
すぐに決める話でもないし、
離れた処に住んで、
旅行気分で訪問し合う方が楽しいならそれでも構わないとは思うけど、
小さい子供が居るとなかなか飛行機の移動も大変だから…」と、
お父様はびっくりするようなことを言った。
「お父さん、なんだか麻衣子さんみたいなことを言ってるね?」と岳人さんが笑うと、
「麻衣子さんと居ると、
なんか前向きに暴走しそうになるね?」と声を上げて笑った。
ミケーレ…あなたの名前を出し、
岳人とも色々あった。
今は…ようやく気持ちも安定していて、
僕ととても仲良く暮らしています」と、
話を締め括って、冷めたコーヒーを飲んだ。
岳人さんもポツリポツリと話をした。
「僕もそのことで、傷ついたこともあったけど、
今は麻衣子さんと幸せに暮らしているし、
距離が出来てしまったお母さんとも、
麻衣子さんが良いクッションになってくれて、
少しずつ話を出来るようになっています。
お父さんとも、絆が深まっていて…」
「それは何よりです。
言った通り、私はリカと会うつもりはない。
過去の人間だ。
半分棺桶に足を突っ込んでいるくらいの老人だよ。
それに、深く愛し合っている山田さんとリカの間に入るつもりもない。
タケヒトと会えたことは本当に嬉しい。
それだけで、神様に感謝している。
そして、残り少ない人生の中でもしも赦されるならば、
電話で話が出来たり、
カードを交換したり、
機会があるならこうして少しでも会えたら、
それだけで幸せだと思ってる」
「僕は、可能な限り、
会う機会を作れば良いと思います。
19年分の時間を埋めて思い出もたくさん作ってください。
来年には、孫も抱けますから」と、
お父様は静かに笑って私の手を握ってくれる。
「えっ?
マイコ、妊娠したのか?
それは、おめでとう!」と、ミケーレも私の手を握る。
「私のグランパなんて、
一族は年寄りばかりだから、
5人でも10人でも子供を産むと良いって言ってました。
そこまでは無理だと思うけど…」と笑うと、
岳人さんも「そうだね」と言ってはにかんだ笑顔を見せた。
「ニューヨークは遠いけど、
飛行機に乗ればそこまで遠くはないし、
もしも画廊を辞めて、
特にニューヨークに住む意味がないなら、
日本に移住されても良いのではと思いましたよ?
すぐに決める話でもないし、
離れた処に住んで、
旅行気分で訪問し合う方が楽しいならそれでも構わないとは思うけど、
小さい子供が居るとなかなか飛行機の移動も大変だから…」と、
お父様はびっくりするようなことを言った。
「お父さん、なんだか麻衣子さんみたいなことを言ってるね?」と岳人さんが笑うと、
「麻衣子さんと居ると、
なんか前向きに暴走しそうになるね?」と声を上げて笑った。

