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トパーズ
第2章 新たな恋
山本先生は一睡もしていないような紅い目をしていた。

玄関で、
「俺、ここに泊まってたから」と、
わざと黒田先生が言っているのが聴こえた。


リビングに入ると、
山本先生はミラノのことを見て、
少しホッとした顔をしたようだった。


「ダイニングテーブルに座りますか?」と、黒田先生が言ってくれて、
私の隣に黒田先生が座り、
私の前に山本先生、そしてミラノが座った。


「ミラノ、コーヒー淹れて?
麻衣子には、ホットミルク…
あ、吹きこぼしそうだから、そっちは俺がやる」と、
黒田先生も立ち上がってキッチンに立った。

暫く沈黙が包んだ。


飲み物が並ぶと、
黒田先生が、
「で?
麻衣子が俺達にもここに居て欲しいって言うから立ち会うけど、
話があるならどうぞ?」と言った。


山本先生は姿勢を正してから深く頭を下げて言った。


「麻衣子ちゃん、ごめんなさい。
麻衣子ちゃんの気持ちを考えないで、
一方的に自分の想いだけを押し付けてた。
連絡しなかったのは、早く医学部に合格して、
医者になる一歩を進めておきたかったから。
医学部に行くのは、
やりがいがある仕事に就きたいってこともあるけど、
医者なら、堂々とプロポーズして、
結婚して貰えると思ったから。
母子家庭で金持ちでもないから、自信なくて。
麻衣子ちゃんなら待っててくれるって、
思い込んでた。
でも…気持ち悪いよね?
いきなり、結婚して欲しいとか言われても」


「私、電話一本さえもないまま放置されるのは耐えられない。
付き合ってくださいとか、結婚してって今言われても、
ピンとこないし。
キス以上のことは何もされない。
そのくせ、待っててとか理解出来ない。
キスも乱暴で…」

途中から涙で言葉が出てこなくなってしまった。


山本先生は、
「本当にごめん。
反省してるし、
無理なことはもう言わないから。
家庭教師、続けさせてくれないかな?」


「進路を決めるのに相談したい時も居てくれなかった。
私立文系コースにしたから、家庭教師は必要無いと思う」


「内申点の為に、理系科目を試験の時だけ教えるのは?」


「そんなの、俺が教えるよ?」とミラノが言う。


「いや、麻衣子ちゃんのお母さんとの契約もあるから、
家庭教師は続ける。良いよね?
キスしたり、結婚を迫ったりとかはしないから」と、山本先生は言った。


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