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トパーズ
第8章 それぞれの事情
「えっ?」
そういうと、山田くんの瞳に涙が浮かぶ。
目を閉じて手を握り締めていた。

「お母様だって…」と続けようとしたら、
山田くんは目を開いて言った。

「母は心を病んでしまってる。
僕のことを見て、
別れた浮気相手と混同するようになってて…。

色々なことをされたよ。
最初は何が何だか判らなかった。

気持ち悪さと背徳感で、
自分もおかしくなりそうだった。

それで、ホームセンターで内鍵に出来そうな金具を買ってきて、
夜、寝る前には鍵を掛けることにした。

それでも、夜中に時々、
廊下からドアを開けようと母がガチャガチャとドアを押して、
名前を呼ぶんだよ。
僕は、布団を被って、
朝が来るのを祈りながら待ってた。
凄い力で開けられたこともあって、
今は鍵、3個つけてる。

このまま一緒に住んでたら、
母を殺してしまうかもしれない。
そう思って、父にその話をした。

『そうか。
でも、お母さんは可哀想な人なんだ』
って言われて、
それでその話は終わった。

スルーされたんだ。
だから、僕は早く高校を卒業して家を出て、
遠くの大学に行くことだけが、
今の願いなんだ。

それと…
そんな母からおかしい処が遺伝してるかもしれないから…
誰とも付き合えないし、
まして結婚して子供とかも無理だって思ってる。
変なトコだけ実の父親に似てアメリカンサイズみたいだから、
女の子に痛い思いをさせそうだしね」


そこまで一気に話すと、
山田くんは淋しそうな顔で笑った。
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