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トパーズ
第9章 予期せぬ客

「誰がこんな…」
涙で上手く喋れない。
「麻衣子、大丈夫だから。
俺のこと見て?」
「…私がいけないの。
ちゃんとモニター見ないでドアを開けちゃったから…」
「誰だ?」
「…山本先生…」
「そういえば、1階のエレベーターに乗る時、
隣のエレベーターから降りてきた男が見えたけど」と、
山田くんが言う。
「ごめんなさい。私…」
「麻衣子、落ち着いて。
麻衣子は悪くないから。
それで、あいつ、ゴム使ったのか?」
私は首を横に振って泣いた。
「そうか。
じゃあ、すごく辛いかもしれないけど、
これから病院に行こう。
アフターピル、使えば、
妊娠は防げるから」
「堕胎は人殺しだ。
そんなことしないよなって言われた…」
「無理矢理、強姦されて、
今、妊娠したら、
学校も退学。
きちんと愛情をもって育てられるのか?
そんな卑劣なヤツと結婚するのか?」
黒田先生は、
私を抱き締めたまま、
静かに言った。
山田くんが、
「妊娠してたとしても、まだ胎児じゃないよ?
まだ、細胞レベル。
うちの病院に行こう。
嫌なら、他でも良いけど、
急いだ方が良いよ」
と淡々と言う。
「それと、強姦で訴えるなら、
診断書も必要だから、
お風呂は入らないで病院に行った方が良いかも」
私は身震いしながら、
泣くことした出来ない。
「訴える?
警察で?
そんなこと…。
それに、二度と会いたくない」と言いながら、
呼吸が苦しくなってしまう。
「麻衣子、落ち着いて。
俺を見て?
ゆっくり息をして。
大丈夫。
俺が守るから」と、黒田先生が抱き締めて背中を叩いてくれる。
少し落ち着いたところで、
「着替えるから…」と言って、
2人には部屋から出て貰った。
手が震えてしまって、
ボタンもはめることも出来そうにないので、
ストンと被るだけのワンピースを着た。
「悪い。
山田も一緒に来てくれる?
俺、運転してると手も握れないから、
後ろのシートで、
麻衣子の手を握ってあげてて欲しい」
涙と震えが止まらない私の手を、
山田くんはしっかり握ってくれたけど、
私は吐き気にも襲われて、
意識が遠くなってしまった。
涙で上手く喋れない。
「麻衣子、大丈夫だから。
俺のこと見て?」
「…私がいけないの。
ちゃんとモニター見ないでドアを開けちゃったから…」
「誰だ?」
「…山本先生…」
「そういえば、1階のエレベーターに乗る時、
隣のエレベーターから降りてきた男が見えたけど」と、
山田くんが言う。
「ごめんなさい。私…」
「麻衣子、落ち着いて。
麻衣子は悪くないから。
それで、あいつ、ゴム使ったのか?」
私は首を横に振って泣いた。
「そうか。
じゃあ、すごく辛いかもしれないけど、
これから病院に行こう。
アフターピル、使えば、
妊娠は防げるから」
「堕胎は人殺しだ。
そんなことしないよなって言われた…」
「無理矢理、強姦されて、
今、妊娠したら、
学校も退学。
きちんと愛情をもって育てられるのか?
そんな卑劣なヤツと結婚するのか?」
黒田先生は、
私を抱き締めたまま、
静かに言った。
山田くんが、
「妊娠してたとしても、まだ胎児じゃないよ?
まだ、細胞レベル。
うちの病院に行こう。
嫌なら、他でも良いけど、
急いだ方が良いよ」
と淡々と言う。
「それと、強姦で訴えるなら、
診断書も必要だから、
お風呂は入らないで病院に行った方が良いかも」
私は身震いしながら、
泣くことした出来ない。
「訴える?
警察で?
そんなこと…。
それに、二度と会いたくない」と言いながら、
呼吸が苦しくなってしまう。
「麻衣子、落ち着いて。
俺を見て?
ゆっくり息をして。
大丈夫。
俺が守るから」と、黒田先生が抱き締めて背中を叩いてくれる。
少し落ち着いたところで、
「着替えるから…」と言って、
2人には部屋から出て貰った。
手が震えてしまって、
ボタンもはめることも出来そうにないので、
ストンと被るだけのワンピースを着た。
「悪い。
山田も一緒に来てくれる?
俺、運転してると手も握れないから、
後ろのシートで、
麻衣子の手を握ってあげてて欲しい」
涙と震えが止まらない私の手を、
山田くんはしっかり握ってくれたけど、
私は吐き気にも襲われて、
意識が遠くなってしまった。

