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そぶりをやめて
第2章 7日目
「たなっち、たなっちー。起きろって」

くるまっていた布団ごと激しく揺すられて、目が覚める。

「うー」

「うー、じゃねぇよ。洗濯するから、どいて」

まっけーこと佳佑の朝は早い。
それは例外なく日曜日も。

「やだー、まだ眠いよ〜」

「...体は?」

ん?体??
だから眠いって...。

体を起こしかけて、昨日の夜を思い出す。

「...あ、うん。大丈夫大丈夫」

なんか、ちょっと違和感があるけども、言ったらまた前みたく気にするし。

「じゃ、はい。服、着て」

「...ありがとう」

優しい。思いのほか優しい。
ちょっとびっくり。

「ほら、早くどけって、洗濯したいんだって。ほらほら」

前言撤回!!

部屋着を受け取ったばかりの手をそのまま掴んで、ベッドから引っ張り出された。
シーツを引っ剥ぐ佳佑に背を向けて、慌てて服を着る。

「んな慌てなくても」

そうは言っても、まだ真っ裸でウロウロ出来るほど、慣れてない。

「はい。次は顔をあらってー」

着替え終わると同時に背中から両肩を捕まれ、ぐるりと回転したかと思うと、洗面台まで押すようにして連れられる。

「っちょ押さないでって、歩けるって」

「はい、とっとと顔洗うー」

しぶしぶ顔を洗う。
きっとまだ朝7時来てない。

休みの日なのに!

佳佑は朝新聞を読むのが日課とかで、朝5時に起きて朝食を作り、掃除に、そして今は洗濯回してる。

「朝ごはんも、食べちゃって」

のそのそとリビングに向かうと、カウンターの上には、ちょっとした旅館かと思うような和食のご飯が並んでいる。
野菜がいっぱい入ったお味噌汁にはじまり、卵焼き、明太子。ご飯は雑穀米だ。

朝はバナナとかですましていた汐里とは大違いすぎて、初日はなかなか箸がすすまなかった。

もうだいぶ慣れたけど。

「...いただきます」

朝ごはんを作ってくれるのはありがたい。
ありがたいけど、もうちょっと寝かせて欲しい。

夜9時には眠る佳佑と違って、汐里は夜型なのだ。

「今日は、ベッド見に行くだろ」

「あー、そうだった」

隣の県にある北欧の大型家具店。
コロナ禍ではあるけれど、どうやら日中は開いているらしい。
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