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そぶりをやめて
第2章 7日目
昨日、市内にある人気家具屋に行ってみたものの、決めきれなかった。
色がしっくり来なかったり。
ヘッドの頭側のとこのミヤと呼ばれる場所がイマイチだったり。
どうにもどこかが気に入らなくて、納得出来なかったのだ。
結婚指輪も、納得するのにやっぱりホンモノを見ないと。
閉店時間ギリギリにデパートに滑り込んで、ギリギリまで悩んで決めた。
やっぱり”大きな買い物”は、ネット上で購入を判断するのは嫌なのだ。
...佳佑が!
「昨日のあれでも良かったのになぁ」
昨日見たベッドで十分と思うのだけど。
極端な話、ベッドなんて眠れれば別に何でも。
今だって、佳佑がこれまで使っていたシングルベッドに寝て。
汐里は、実家が畳だったのもあってベッドがなかったので、こっちに越して来ても床に布団を敷いて寝ている。
それでいいのに。
そりゃ、ちょっとイタすときにどちらかを使わねばならず、狭いかなという気はしたけども。
今朝、汐里がベッドを占領していたみたいだし。
「...なんか言った?もう食べ終わった?」
「もうひょっとー」
初めは敬遠していた雑穀米も、慣れると気にならなくなってきた。
おかわり、してたら怒られそうだな。
この明太子、超美味しいんだけど。
「洗い物置いといていいから、用意して。15分後には出るよー」
風呂場から少し響くこもった声がする。
もう風呂まで洗っちゃってくれちゃって。
「ほーい」
出来たヨメをもらってしまったわい。
食べ終わったものを流しに運んで、さっきまで朝食を食べていた同じカウンターにメイク道具を広げ大急ぎで準備する。
ダイニングテーブルもまだ届いていないので、仕方ない。
風呂場から出てきて、そのまま洗い物をしてくれている佳佑の目の前でメイクするカタチだ。
「すまないねぇ」
それぞれの仕事柄や習慣などで、家事を朝当番と夜当番に分担したとはいえ、ほとんど佳佑が済ませてくれている気がしないでもない。
「その代わり、今日も運転してもらうからな」
ここ何年も都会で車なし生活をしていた佳佑は、運転に自信がないらしい。
隣の県の北欧家具屋までは、高速で片道1時間半はかかる。
「おっけー。1時間半なんてスグだよ〜」
大好きなバンドのCDをかけ、歌いながら運転するのが何より楽しい。
「よっしゃ、出来た。行こ!」
色がしっくり来なかったり。
ヘッドの頭側のとこのミヤと呼ばれる場所がイマイチだったり。
どうにもどこかが気に入らなくて、納得出来なかったのだ。
結婚指輪も、納得するのにやっぱりホンモノを見ないと。
閉店時間ギリギリにデパートに滑り込んで、ギリギリまで悩んで決めた。
やっぱり”大きな買い物”は、ネット上で購入を判断するのは嫌なのだ。
...佳佑が!
「昨日のあれでも良かったのになぁ」
昨日見たベッドで十分と思うのだけど。
極端な話、ベッドなんて眠れれば別に何でも。
今だって、佳佑がこれまで使っていたシングルベッドに寝て。
汐里は、実家が畳だったのもあってベッドがなかったので、こっちに越して来ても床に布団を敷いて寝ている。
それでいいのに。
そりゃ、ちょっとイタすときにどちらかを使わねばならず、狭いかなという気はしたけども。
今朝、汐里がベッドを占領していたみたいだし。
「...なんか言った?もう食べ終わった?」
「もうひょっとー」
初めは敬遠していた雑穀米も、慣れると気にならなくなってきた。
おかわり、してたら怒られそうだな。
この明太子、超美味しいんだけど。
「洗い物置いといていいから、用意して。15分後には出るよー」
風呂場から少し響くこもった声がする。
もう風呂まで洗っちゃってくれちゃって。
「ほーい」
出来たヨメをもらってしまったわい。
食べ終わったものを流しに運んで、さっきまで朝食を食べていた同じカウンターにメイク道具を広げ大急ぎで準備する。
ダイニングテーブルもまだ届いていないので、仕方ない。
風呂場から出てきて、そのまま洗い物をしてくれている佳佑の目の前でメイクするカタチだ。
「すまないねぇ」
それぞれの仕事柄や習慣などで、家事を朝当番と夜当番に分担したとはいえ、ほとんど佳佑が済ませてくれている気がしないでもない。
「その代わり、今日も運転してもらうからな」
ここ何年も都会で車なし生活をしていた佳佑は、運転に自信がないらしい。
隣の県の北欧家具屋までは、高速で片道1時間半はかかる。
「おっけー。1時間半なんてスグだよ〜」
大好きなバンドのCDをかけ、歌いながら運転するのが何より楽しい。
「よっしゃ、出来た。行こ!」