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そぶりをやめて
第4章 1ヶ月と3日
まっけーは、どう思っているのだろうか。


気になるけど、聞けない。


まあ、不満が無いことはナイだろう。


特に、“夜”のほうはー。



あっという間にデザートを食べ終わり、コーヒーを飲む。

佳佑の方を見るのが、なんだか恥ずかしいので、窓の外の景色に目をやった。



景色を見ながらぼんやりしていると、庭の隅にあの店員さんが見える。

外にあるテーブルの後片付けをしているようだ。

あの席もいいなぁ。今度はあの席にしよう。
大きな木の影にテーブルがあって、風が気持ちよさそう。

そのままなんとなく見ていると、店員さんの横に背の高いスーツの男性が近づいてきて、何やら話し始めた。

2人が並んで立っているだけなのに、なんか絵になる。

「ねぇ、まっけー。あの2人さぁ」
「おー。サスガに絵になるよな」

...ん?

「さすがに?」
「だって、この表紙の2人だろ」

佳佑が指したのは、食事が運ばれてくるまで机の上で広げて見ていた、あのウェディング・フォトのパンフだ。

「え?うっそ!」
「嘘じゃねーし、って、おい」

佳佑の手からパンフを奪うように取り上げて、表紙の写真と外の2人を見比べる。

竹林の前で、タキシードとウェディングドレスの背の高いカップルが寄り添っている。
髪型も違うし、雰囲気が随分違って見えるけども。

しかし、確かに間違い無さそうだ。

「え、知らないで言ってたの?」
「知らなかったよ〜!」

佳佑は、初めてパンフを見た時から気付いてたらしい。

「え〜。ほんとに〜?って言うか、教えてよ!」
「いやいや。知ってると思ってたし!」

何か失礼なことを、してないというか、言ってないだろうか。

「もー、恥ずかしい」

今回よりも、前回。
ウェディング・フォトをお願いする時に、何か言ってないか心配だ。

「ご夫婦、なのかな」
「そう言ってた」

そんなのも聴き逃してるわ。

スーツの男性が、電話がかかってきたのか、耳のヘッドセットを押さえ会話を始めたようだ。
そして、その合間に、さり気ない動作で女性の手を取った。
そのまま超スマートに女性の手の甲へ軽くキスをした。

「「!!!」」

佳佑や汐里が驚いた以上に、店員さんが驚いて手を払い除けている。
男性は気にするそぶりもなく、そのまま会話を続けて、どこかへ去っていった。
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