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そぶりをやめて
第5章 2ヶ月
白熱する3人の会話を、ふんふんと聞く。

至極あっさり妊娠したと思っていた、ゆーなや、れいちゃんも、それなりに色々試したりしたらしく。

しろべぇのおかげで、本当に勉強になった。


なんとなく、今まで避けていた話題だったが、こういう事に繋がるわけだ。

3人に直接言われた訳ではないが、分かったことがある。

今までの汐里は、どこかー、というか完璧に“受け身”のセックスだった。
もっと、“攻めて”いくべきなのかも。

そして、リラックスして、“楽しむ”ことも。


あまり経験が無いから、どっちもハードル高そう。


気がついたら、ゆーなの子どもの話になり、れいちゃんの仕事の話になり。
野菜の高騰の話になり。
焼肉行きたい。飲み会したい。BBQがしたい。
けど、もしクラスターになって、ニュースなったらこの田舎では生きていけない的な話になり。

夜も更けて、zoom女子会は終了した。


夜2時に、懐かしい自分の部屋で横になる。

毎回のことだけど、しゃべり過ぎて笑い過ぎて喉が痛い。



まっけーは、もう寝たよね。


入籍してからずっと、なぜだか土曜日の夜が“セックスday”みたいになっている。

もちろん、出来ない例外があって。
今日はその日になるんだけど。

これからは、周期も分かってきたし“狙ってヤる”ほうがいいかも。

しかし、1週間ほぼ毎日ってー。

出来るかな。


いや、しないとだわ。

まっけーだって、しぶしぶかも。


いやいや、そんな事言ってないで、どうにかヤる方向に持っていかなきゃ。

その為には、少し話をしないとだよね。


何って。

それが一番、なんならセックス自体よりも、気まずいかもしれない。






翌日、晩ご飯に間に合うように、マンションに帰る。

少し気が重い。


とはいえ、実家で持たされた家庭菜園の野菜たちを、駐車場まで取りに来てもらった。

マンションから、徒歩で3分ほどあるし。
ダンボール2箱は、1人で一度には持てない。

LINEで連絡して、駐車場まで来てくれた佳佑は、いつもと変わりないようだ。

車のトランクを開けながら、なんて声を掛けようか思っていると、佳佑から意外な言葉が掛けられた。


「今度、キャンプ行こうぜ」



はいいい????

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