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そぶりをやめて
第6章 100日後
汐里がトイレと洗面を済ませている間に、佳佑が朝ごはんをよそってくれたらしい。
珍しく2人分の朝ごはんが並んだ。

「「いただきます」」

今日のお味噌汁は、豚汁だ。

どうりでいい匂い。

「あー、美味しい〜」

すきっ腹に、カツオの旨みと豚のアブラが融合したお出汁が染み渡る。

「豚汁好きだもんな」
「うん。カナリ好き」

佳佑が作る豚汁は、豚肉大きめ。野菜もゴロゴロ。
食べごたえがある。
実家の豚汁はそうでもないけど、佳佑の豚汁はめちゃ好み。

「よはっあ」

よかった、と言いたかったのか、佳佑の口はご飯がいっぱいだ。

1口がデカ過ぎなんだよ。


成長盛りの男子高校生なのか、というぐらいもりもり朝ごはんを食べる佳佑に、汐里もすっかりつられて食べてしまう。

危険だ。
そうでなくても、最近ちょっと太り気味なのに。

いや、“気味”ではないかも。

夜ご飯も、このところ沢山食べてしまう。
同じ野菜が多い料理でも、実家だと和食が多かった。
いざ自分で作ると、洋風だったり、中華風だったり、韓国風、エスニック、などなど、汐里好みのに作ってしまって。
美味しくて、ついつい食べちゃう。

職場が一応制服なのだが、スカートが最近ちょっとキツい。
既製品で、ガバガバだったのに。

「体重計、買わない?」
「どうした、急に」

体重計がないから、どれだけ増えたか分からない。
せめて、もう増えないようにしなければ。

「どうして?」

どうしてって...。

「もうちょっと太っても、全然よくない?」
「よくないよ!ヤバいんだって!知ってるでしょ」

お腹周りが丸くなってきて、お尻も大きくなったと思うもの。
佳佑のこと言えなくなってきた。

ってゆーか、佳佑は、お腹周りがすっきりしてきてて。
前みたいに手でつまめないぐらいになってる。
そのうち、割れてくるんじゃないだろうか。

そのぐらい、あのフィットネスゲームをやり込んでいる。


「俺は、もっと丸みがあってもイイと思うけど」

「どういう意味?」

絶対ディスってるよね?

豚汁、お代わりしたいぐらいだけど。
やめとこ。

「ごちそうさま」「いや、いい意味で!」

言いながら食べ終えた食器を汐里が運ぶと、慌てた佳佑も後に続く。
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